元SAPIX 中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中学受験】習っていた英語塾を辞めるべきか?

中学受験勉強に入る前、幼少期にやる習い事。中学受験塾に入るあたり(3~4年生くらい)で辞めるのが普通です。単純に時間がなくなりますので。それでも5年生の間までばがんばってピアノやバレエ等を習う方もいますが、小6になるあたりでほとんどの方が辞めます。

しかし、英語に関しては、中学に入ってから役立つことがわかっているので迷われる方が多いのです。

他人のケースは参考にならない

SNS等で相談する方も多いですね。

「5年生になって塾の成績が下がってきた。〇〇〇式英語を辞めるべきか? 辞めてよかった、後悔した、などの経験がある方教えてください」

「最後まで英語を続けて受験もうまく行った方はいますか?」

「小学生のときに英語を学んでいなかったために中学で困った経験を教えてください」

こんな相談が飛び交っています。

それに対して様々な意見・経験が返答されています。

しかしこれらは何の参考にもなりません。

「うちの子はうまくいった」「うまくいかなかった」という経験はそのまま他人の子に当てはめられないからです。なかには、「知り合いの子が中学に進学してから英語が落ちこぼれて不登校になった」などという悪意ある書き込みも。他人の経験をしたり顔で語る方を信用できますか?

 

私が教えてきた生徒たちにも多様な子がいました。

小6で英検3級を取得し、そのまま最難関校に進学した子もいます。この子はその後も英語は得意なまま6年間を過ごし、大学のときに交換留学で1年間海外の大学に通いました。

小学生時代は全く英語に触れず、中学生になってから頑張った子もいます。塾にも行かず学校の勉強と自学だけで高1で英検準1級をとっていました。1級を目指すのは「時間の無駄だから」と、その後は大学の受験勉強に切り替えたそうです。

小学生時代は英語に触れず、中学生になってからも低空飛行を続けた子もいました。入学したら、周囲は英語ができる子が大勢いてショックを受けたそうです。

小学生時代は英語はやらず、中学生になってから頑張った子が言っていました。「隠れ帰国生がけっこういた。小4くらいで帰国して普通に塾に通って受験した子たち。でも、学年で英語スピーチの代表に選ばれたのは俺だった」

 

ありきたりな結論ですが、人それぞれ、です。

子供の能力と、家庭の方針や環境。今何を重視すべきなのか、優先順位を決めるのは親しかできません。

 

お勧めパターン

それでも私が個人的に推奨するパターンがあります。

生徒たちを見ていると、最難関校を受験する子たちの多くが英語をやっていません。それでもごく少数、英語が得意と自称する子がいますが、聞けば皆帰国子女でした。

最難関校を受験するためには1分たりとも無駄にする時間はありません。4教科以外の勉強に割く時間など無いのです。

したがって英語はまったく勉強せずに(小学校の英語の時間はのぞく)、中学に進学する子が多数派です。しかし6年後には難関国立大学に普通に進学できるだけの英語力は身に着けています。

それでも中学のスタートからつまづかないように、受験が終了してから中学校の授業が始まるまでの50日間を、英語の特訓に費やすことをお勧めします。

現在進行形で受験勉強しているのなら、50日間の重みがわかるでしょう。かなりの勉強ができる日数です。これを全て、ひたすら英語の勉強だけに費やしてみましょう。

学習指導要領によると、公立中学の1年間の英語授業時間は140授業時数です。1時数は50分ですので、60分換算すると、117時間になります。3年間分の授業時間を50日で割ると、1日7時間の勉強で、公立中学3年間分の英語の授業時間に相当します。もちろん中学校では授業の復習を家庭でやるので単純比較はできませんが、中2くらいまでの英語の学習は50日間でも十分可能です。

1日7時間の勉強時間など、中学受験生にとっては「屁でもねえ!」でしょう。

これくらいの「先取り」をしておけば、進度の早い私立中学に進学しても、少なくとも英語で置いていかれることはないでしょう。1学期の中間・期末試験でも好成績をとれ、自信がつくことと思います。

私のごく狭い範囲だけのリサーチによると、どうやら中学で英語の授業についていけない生徒は、この50日間を、「受験終わった!」とばかりに遊んでいた生徒のようですね。

 

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