元SAPIX 中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中学受験】小学1年以下の方限定 6年後に「楽」できる親子関係の作り方

少し前から、SNSには手を出さないという信念?を破ってthreadsを始めました。

そこへの書き込みを見ていると、「助けてあげたい」「アドバイスしてあげたい」と思えるお悩みがとても多いのです。しかしthreadsの限られた字数では大したアドバイスはできませんので、こちらのブログに書くことにします。

子どもとバトル!

 とても多いお悩みです。別にthreadsを見なくとも、30年前にも同様の相談はたくさんありました。

子どもが言うことを聞かない、すぐにふてくされる、親に手をあげる(!)、「もう受験しない」と開き直る、親の目を盗んでさぼる、口答えばかりする、等々。

古今東西、親子喧嘩など珍しいものでもなく、親に歯向かう子も普通です。「反抗期」という便利な語句もあるくらいですから。

しかし、「中学受験」を考えた場合、これは放置できません。

 

受験勉強は子にとってあまりに過酷

まず前提として、中学受験は過酷な試練であることを理解しましょう。

中学受験は、小学校の学習が役立たない独自の世界です。おおむね、高校受験と同等かそれ以上の難易度と思ってください。これは決して大げさな言い方ではありません。SAPIX以前にいた塾で指導していた中3と小6の子を競わせたことがあるのです。どちらもとても優秀な子でした。英語・数学は出せませんので、算数・国語・理科・社会の4科目で同じテストを受けさせてみたところ、小6が圧勝した思い出があります。これは予想通りの結果でした。中3が方程式を立てている横で、面積図など駆使して小6がスイスイと答を出していきます。理科・社会は圧勝でした。国語だけがかろうじて互角だったのです。

そんな難易度の入試問題に、わずか12歳の子が挑むのですから、その学習は過酷にならざるを得ません。しかも、小学校の学習がほとんど役立たない。小学校以外の生活時間を削って受験勉強をするのです。当然、遊びの時間はなくなります。

小学生にとって、遊ぶこともできずにひたすら勉強するわけですから、それは親に反発したくもなりますね。

 

最初が肝心

子どもが、「親に無理やり勉強させられている」被害者意識を持たずに勉強するように仕向けるにはどうしたらよいのでしょうか。

それは、最初から「勉強するのが当たり前」の環境を構築するほかありません。

小学1年生、できれば幼稚園の年長くらいから、一定の時間を親子で勉強する時間にあてるのです。

もちろん、何時間も勉強する必要はまだありません。毎日30分、1時間でもよいので、親子で机に向かって勉強する、それを習慣化してほしいのです。

この段階では、塾に行く必要はありません。

書店に行けば、いくらでも必要な本は手に入ります。それを利用しながら、必ず「親子」で一緒に取り組みましょう。

学年が上がるにつれて学習時間も量も増えますが、スタイルは変わりません。

 

父親と母親の役割分担

両親そろって受験勉強に前のめりになると、子どもは逃げ道が無くなります。夫婦で役割分担をしましょう。勉強担当が父親なら、母親は勉強には一切口を出さない、あるいはその逆でもよいのですが、勉強担当を一人に固定するのです。

テストの成績については父親が担当で母親は子を責めたりはしません。「よくがんばったね」といつも笑顔で美味しい食事を用意するのです。

これは子どもを甘やかすという意味ではありません。生活時間のコントロールは母親が担当し、一定の時間机に向かわせるのは大切です。しかし勉強の中身については、父親に全てまかせましょう。

子どもが親に反発する最大の原因は、「わかってないくせに口を出す」ことにあるのです。

子どもは親をよく知っています。

「うちのお母さん、テストの問題を見もしてないくせに、なんでこんな点とったのって怒るんだよ。それなら自分で解いてみればいいじゃん。どうせ解けないくせに」

生徒はこう言っています。

私にこう訴えてきた生徒は、父親には絶対に従いました。なぜなら、勉強面で父親を信頼していたからです。

自分にできないことを他人に求めない。

これは社会人の常識ですが、親子でも同じです。

 

こうして勉強するのが当たり前、中学受験するのが前提の環境を作ることが大切です。

 

次回は、実例をご紹介します。