
今回は、自分から率先して勉強に取り組まない子、やる気が見られない子についての考察です。
1.大人はどうなのか?
皆さんにお尋ねしますが、やらねばならないことはわかっているのにやりたくない事ってありますよね。仕事でも家事でも。そうした時に、皆さんはどうしていますか?
①やりたくない事から最初に片付ける
②なるべく後回しにする
私自身は、①でありたいと願っていますが、結局②です。
先日も、ずっと後回しにし続けた家の周りの排水溝の掃除をやっとやりました。教材作りも、好きな教材作りは早いのですが、そうでない物については後回しにしがちです。
そういえば確定申告も、1か月の申告期間で最も混むのは締め切り直前だそうですね。
2.子どもは勉強が嫌い
続けて皆さんに聞きます。勉強は好きですか?
大学の受験勉強、大学のテスト対策、楽しかったでしょうか?
会社から命ぜられた資格試験の勉強は好きですか?
ここでYES!と大きく頷く方は、4章から読んでください。
自分が好きで趣味でやる勉強ではなく、「目標のために仕方がなくやる勉強」は楽しくありません。
子どもも同じです。
算国理社、4科目全てが大好きな子どもというのは見たことがありません。
算数好きな子はいますが、算数の全ジャンルが好きと言う子はいませんね。パズル的な思考力を要する難問は好きでも、単調な計算は苦手な子がほとんどです。歴史好きな子というのはよく見かけますが、歴史の全時代を網羅する子はほとんどいません。
子どもたちにとって、中学受験勉強のうち、2割程度が「好き」なら上出来です。残り8割の勉強は、「嫌い」で「やりたくない」ものなのです。
それでも「塾は楽しい!」と子供たちが目を輝かせて通塾したり、家で「来週のテストでいい点をとりたいから」と勉強するのは、塾のプロとしての技なのです。
3.好きだからやるのではない
中学受験に限らず、勉強は「好き」だからやるものではありません。好きだろうが嫌いだろうが、「やらねばならない」からやるのです。
したがって、子どもへの接し方は、いかに「やるのが当たり前」の環境を作るか、ということに尽きるでしょう。
あるご家庭では、就学前から、毎日親子で一緒に勉強する時間を設けました。高学年にもなると、休みの日は一日中、親子で机を並べて勉強するのです。子どもは受験勉強を、親は自分の仕事の勉強をします。それが当たり前という生活スタイルを作ったのですね。これが最も「強い」のです。子どもにとって、勉強を「やらされている」被害者意識が生まれません。やるのが当たり前だからやる、それだけです。
残念ながら、5年生以上になっても「隙さえあれば逃げ出そうとする(物理的&精神的に)」のは、それまでの勉強環境づくりが失敗したのが原因です。
4.親の当たり前は子の当たり前ではない
大学入試や資格試験等、「やらねばならない」勉強を、「自分の将来のために」頑張ってきた経験がある場合、子どもへの接し方には注意が必要です。
「勉強は自分のためにするものだろ!」
「そんなことじゃどこも受からないぞ!」
「お前が〇〇中学に行きたいって言いだしたんだろ?」
「今遊びを我慢して勉強すれば憧れの〇〇中学に行けるんだぞ。それがわからないのか?」
実に正論ですが、子どもには全く響きません。
とにかく小学生は、未来のことが理解できないのです。
いくら理詰めで話をしても、本人には受験生としての自覚はありません。
さらに、「やる気」が出る魔法のスイッチなど存在しません。
対処法はたった一つです。
全ての逃げ道を塞ぐのです。
やる気があろうがなかろうが、一定の時間机に向かって一定の量勉強をすれば、一定の効果はあがります。
ただそれだけのことです。
「やる気」といった曖昧な概念を持ち出すよりも、強制的にでも勉強をさせるほうが正解です。
ただし、子どもに消化できるはずもない量を強制するのはやめましょう。子どもに解けもしないレベルの問題を強要するのもやめましょう。