元SAPIX 中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中学受験】テストを受けたがらない子ども

子どもはテストが嫌いです。

このどうしようもない現実を考察します。

緊張が嫌

 テストは独特の緊張感がありますね。あの緊張感、好きな子どもはいません。大人だって嫌いです。

この大人も嫌なものを子どもに強いるのですから、そもそも無理がある話なのです。

 

怒られるのが嫌

 テスト後に褒められる子どもはわずかです。点数が低かった子はもちろん、高かった子だって、手放しでほめられることはほとんどありません。

「あなただったら満点がとれたはずでしょ? どうして間違えたの?」

「この計算ミスさえなければ満点だったのに!」

そうして怒られるのです。

誰だって怒られるのは嫌いです。怒られるのがわかっているテスト、受けたいはずがありません。

 

現実を知りたくない

「今日の授業はどうだった?」

「う、うん。まあまあかな」

「ちゃんと授業理解できたの?」

「う、うん。」

こうして日ごろなんとなくごまかしていても、いざテストとなると非情な現実をつきつけられます。

これは、面談の際にも現れます。

「うちの子は、家で勉強しているときはわかっているのに、テストになるとできないのです」

「今回の範囲は、たまたまにがてな分野だったみたいで」

「問題の相性が悪かったみたいです」

 

残念ながらすべて間違っています。

テストの点数は客観的な現実です。

そこから目をそらすわけにはいかないのです。

 

テストを受けさせる方法

 

学年が上がるにつれてテストの重要性は増します。場合によっては、他塾のテストを受ける場合もあります。他会場のテストを受ける場合もあります。

 

こうしたテストを受けさせるためのアプローチはいくつかあります。

 

◆当たり前にする

子どもに「逃げる」という選択肢をはじめから与えないのです。

親に言われたテストを受験するのは当たり前。そうした環境を最初から構築します。

これ、最初が肝心ですね。

「タロウちゃん。今度のS塾のテスト、受けてみる?」

これではダメなのです。子どもに選択権を与えた段階で失敗です。

食事と同じと思ってください。親が栄養バランスを考えて用意した食事です。

「タロウちゃん。このお肉、食べてみる?」なんて言わないですよね?

 

◆楽しみにする

とにかく褒めちぎるのです。テストを受けたことをほめ、点数がとれたことをほめる。

しかしこれも難しいものです。褒める要素が無い場合もありますし、あまりにしらじらしいと子どもに見抜かれます。

親も一緒に解いてみて、「お母さんに解けなかったこの問題が解けるのは凄い!」というのは自然でよいですね。

 

◆怒らない

これも難しい。親の側の精神の鍛練が要求されます。

しかし怒っていいのは、乱雑に書いた場合だけです。

子どもが真剣に取り組んだうえでの間違いなら、怒っても改善しませんし、親子関係が悪化するだけですから。

 

◆褒美で釣る

これは絶対にやめましょう!

そもそも勉強するのに「褒美」という発想が理解できません。

「これをがんばったらゲームしていい」としている家庭をよく見かけますが、言語道断です。そもそも中学受験生がゲームをするのがあり得ません。

あるご家庭では、模試外部会場近くの焼き肉屋を予約しておいて、試験後に親子でランチを楽しんだとか。これ、どちらかというと親へのご褒美の気もしますが、ほほえましくて良いと思います。

 

全て受け入れる

そもそもテスト受験の目的は「現状把握」です。

親の理想と現実のギャップに「怒る」のが目的ではありません。

良くても悪くても、ケアレスミス噴出でも白紙答案でも、それが紛れもなくお子さんの「現状」を示しています。

親がすべきは冷静な現状分析だけです。

ただし、分析しすぎるのも禁物です。

「あなたは前回もその前も同じ問題で間違えた!」といった叱責は無意味ですから。