
国語力向上のやり方は多様です。
とくに有効なのは、良質な文章に多く触れることなのは間違いありません。
今回は、そうした良質な文章の探し方を提案します。
学校教科書
まず手にとるべきなのは、学校の教科書です。
そうです、「検定教科書」です。
教科書は、出版社がかなりのコスト・リソースを注いで作ります。一般の書籍、まして教科書のような参考書系の書物は、販売部数が少ないのです。したがって多額の費用をかけることはできません。ところが、学校教科書は、出版部数が桁違いです。しかも再販制度の枠外にありますので、返本率を見込む必要すらありません。いわば完全受注印刷ですから。
しかも、文科省の検定をパスしています。
検定についての是非についてはここでは問いません。
学校教科書には、多くの力がそそがれている、そう考えてください。
だからこそ、国語力向上の目的として良質な文章を探す場合、まっさきに候補とすべきなのは学校教科書なのです。
低学年のうちは、小学校用教科書を利用します。小学校で配布されるもの以外にも、他の出版社のものが入手できればなおよいですし、少なくとも「上の学年用」の教科書を入手してください。同学年のものだと、易しすぎて勉強にはならないと思います。
高学年ならば、中学生用の教科書を入手しましょう。
この教科書を、親子で精読するのです。
一字一句疎かにせず、語句の意味も完璧にしながら、時代背景や登場人物の成長、場面の変化などを丁寧に追っていきます。
これが実に国語力の向上につながることは保証します。
入試問題
国語の中学入試問題もまた、良質な文章の宝庫です。各中学校の国語の先生方が、時間をかけて本を選びぬいて出題しますので、これも良い文章が集まっています。
また、一般的な入試傾向として「古典的名著」よりも「新しい作品」が好まれます。過去に出題されたことのある文章を避ける意識が働くからでしょう。
このことは、「今」の小中高生を主人公にした作品が多いことを意味します。
良質な児童文学を探すのはなかなか大変なのですが、それを中学校の先生方がかわりにやってくれているのですから、これを利用しない手は無いと思います。
ただし、入試問題ですから、作品の一部が切り取られていてフラストレーションは溜まります。逆に、この限られた情報から、作品世界を再構築する「推理ゲーム」を楽しむことはできます。
そうして作品の読解をした後、元ネタとなった本を読んでみるのもお勧めです。
予想的中だと面白いですし、そうでなくても予想を裏切られた爽快感が味わえます。
親子で
こうしたアプローチは必ず親子で取り組んでください。
また入試問題の文章を扱うからといって、必ずしも問題を解く必要はありません。
あくまでも「文章読解トレーニング」の素材として扱うだけです。
やがて短時間で少しのヒントから物語世界を推理する力がついてきます。また、書かれてあることだけから読解するという鉄則も学べます。
良質な文章に多く触れる。
王道の学習法です。