元SAPIX 中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中学受験】ママ友との距離感

中学受験期を迎え、ママ友どうしの付き合い方・距離感に悩まれる方も多いと思います。今回はそうした話題です。

(私には「ママ友」はいませんが、「ママ」たちからの相談から見えてきたことを書きたいと思います。あくまでも私の主観で書きますので、そのあたりはご容赦ください。)

そもそも「ママ友」とは?

ママ友とは、子どもを通じたつながりのことですね。

出産から子育ての過程において、たくさんの「初めて」にぶつかります。昭和のような「大家族制」は廃れましたので、身近に相談できる親族がいない場合がほとんどです。だからこそ、同じ境遇の「ママ」同士がつながりやすいのは当然です。

 

「ママ友」ができるきっかけ

1.出産前・・・両親学級

 

2. 乳幼児期(0歳〜2歳頃)

〇子育て支援センター・児童館・・・同じおもちゃで遊んだり、月齢が近かったりして自然と会話が生まれる。

〇近所の公園・・・よく行く時間帯が被ることで、徐々に顔見知りになる。

〇乳幼児健診・・・子どもの誕生日が近いため、つながりやすい

〇習い事(ベビープレ、リトミックなど)・・・毎週同じメンバーで顔を合わせるため、距離が縮まりやすい。

 

3. 幼稚園・保育園期(3歳〜5歳頃)

 子ども同士の関わりが増え、園の行事や送迎が主なきっかけになりますね。

〇園の役員や係・・・一緒に作業をする時間が長いため、深い関係になりやすい。

〇お迎えの待ち時間・・・毎日顔を合わせるため、挨拶から世間話に発展

〇子ども同士の仲が良い・・・子ども同士を遊ばせるため、親同士が連絡先を交換

〇園のイベント・行事・・・遠足や運動会などでで共感

 

4. 小学校期(6歳〜)

 親が小学校に行く機会も多く、地域の活動を一緒にやる場合も多い。

〇地域のイベント

〇小学校のイベント

〇放課後の遊び

〇習い事の送迎

 

こうして列挙すると、「ママ友」ができるのは必然と思えます。

ここで「塾の送迎で知り合う」をあげなかったのは、知り合うきっかけにならないからです。なんとなく立ち話くらいはするかもしれませんが、連絡先交換まで発展することはないでしょう。

 

ママ友の特殊性

知り合うきっかけは異なれど、ママ友のつながりには2つの特徴があります。

〇同じ学年

〇同じ地域

あくまでも子どもを主軸としたつながりですし、同じ地域に住んでいるという特徴があります。

逆に言うと、「同じ学年の子どもがいて家が近い」こと以外に共通点はありません。

 

学生時代や社会に出てから親しくなった友人とはここが異なるのです。

育った環境や価値観が異なることに特徴があるのです。

 

中学受験との関係

中学受験せずに地元の公立中学から都県立高校に進む場合は、「地域のつながり」がそのまま継続しますが、中学受験をする場合は、「地縁」が途切れます。

子ども同士の関係も途切れますし、子どもを中心とした「話題」もズレてきますので、ママ友同士の付き合いも希薄になります。

厳しい言い方をすれば、「ママ友」関係は、小学生で終了します。

もちろん、その中でも何人かが、「ママ友」から「価値観の合う本当の友人」に昇華して残るかもしれません。

 

中学受験は、「合否」という過酷な現実を突きつけられる世界です。とくに子どもが同性だと、親同士の関係は微妙になりますね。

そこで、賢い母親は、中学受験についての話題は一切せずに、今までのママ友関係から少し距離を置くようにするのです。これはお互いへの気遣いですね。

中には、「〇〇ちゃん、頭いいから△△中受けるんだって!」と触れ回るような無神経な方もいますが、これは「切って」もよい関係ということになるでしょう。

 

中学受験がこれだけ一般化した今、小学校でも半数ほどの生徒が(あるいはもっと)受験します。通う塾はどうしても同じようなところになりますので、子どもの出来・不出来や志望校などについていつのまにか広まってしまいます。

だからこそ、ママ友どうしの付き合いの中でも、「受験」に関することは触れないのがマナーです。もっとも生活の中心が「受験」一色に染まる中、そうしたママ友同士の付き合いも希薄になるのはやむを得ないですね。

 

中学進学後

 

子ども同士がよほど親しい場合を除いて、小学校までのママ友とのお付き合いは無くなると聞きます。せいぜい年に1回くらいランチして近況を報告しあう程度でしょう。

そして新たに中学校でママ友ができます。

ここで出会うママ友は、今までとは状況が異なります。

子どもの年代は同じという点は共通していますが、そもそも住む地域が異なります。ただし、同じ中学を志望し、同じように努力をしてきたという共通点があります。また、そのことにより、価値観や家庭環境もある程度共通しています。

私が聞いた範囲では、「見えにくい子どもの学校での状況」を知ることができるそうです。また、子どもが伝え忘れた学校からの連絡事項なども飛び交うとか。

塾や大学についての情報交換もありますが、主体は子ども本人に移っていますので、そんなに密ではなくなります。

節度あるお付き合い、といったことになるのでしょう。