元SAPIX 中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

小学生が漢字を覚えるためには

小学生は漢字が苦手です。

とくに記述をさせてみると目立つのです。

基本的な字ですらひらがなで書く子が。

今回は漢字を覚えるための「超基本的」なやり方についての話題です。

なぜ覚えられないのか?

答は簡単です。

本を読まないからです。

それも、フリガナなど振っていない「大人向け」の本を読まないからです。

インプットがなければアウトプットもできません。

 

しかし、お子さんが幼稚園生ならともかく、小学4年生にもなれば、漢字を覚える目的で今から読書するのでは、受験までに間に合いませんね。

そこで「1026字」の漢字をまとめた本を使って覚えることになります。

語彙を増やすのにも使った、これですね。

 

書くのが面倒くさい

子どもたちは文字を書くのが嫌いです。まして漢字は書くのが面倒なのです。

だから、知っている字でもひらがなで書こうとします。まして難しい漢字を書く気などしないのです。

書かなければ覚えられません。

他の知識とは違って、漢字ばかりは「実際に手を動かして書く」ことでしかマスターできないのです。

 

そこで、漢字を覚えられない子=書くのを面倒く下がる子に対しては、「書くハードルを下げる」工夫が必要になってきます。

 

ホワイトボードを活用

以前から、大きめのホワイトボードを壁に設置することを推奨してきました。

これ、本当に学習に役立つのです。

ホワイトボードの選び方や活用法についてはこちらの記事に書いています。

peter-lws.net

 

今回ホワイトボードは、「漢字を覚える」目的で使います。

子どもって単純ですから、机のノートに書くよりも、立ってマーカーを使ってホワイトボードに書くほうが楽しそうです。そんなささやかな「モチベ」も利用しようという作戦です。

実は、ホワイトボードは「書くことのハードルを下げる」のに実に有効なのです。書いても書いてもすぐに消せる、そこがいいのです。すぐに消せるということは、多少恥ずかしい字を書いてもすぐに消せるので、書き出しやすい心理が働くようなのですね。

ホワイトボードについては、こちらが個人的なお勧めです。

今みるとアマゾンで13922円しますが、60㎝×90㎝のサイズは、新聞見開き大より少し大きいサイズで、実に役立ちます。私も愛用しています。もちろん漢字学習だけでなく、算数の図形の問題を書くスペースもありますので。

これは私一推しの「ホーロー製」です。そこまで本格的なものを買いたくない場合は、ホーロー製でなければ8000円程度でも買えるでしょう。

 

チョークの粉が気にならないのなら、本当は黒板をお勧めしたいところです。

 

小型の(A4程度)のホワイトボードなら百均でも見かけますが、耐久性は無視するとしてもちょっと小さいですね。

最近無印良品で購入したのがこちらです。

A3ボード

A3サイズの二つ折りです。紙?の表面にプラスチック加工ですが、磁石もつきます。裏に磁石が張ってあって、冷蔵庫の扉に貼れるようになっています。

表面の耐久性には期待できませんが、本棚にでも差し込んでおいてすぐに手にとるという使い方なら便利です。

細目のマーカーを使えば、算数の図形問題を教えるときにも使えます。

 

同じ文字を何度も書く?

漢字練習の王道は、同じ漢字を何度も書かせることですね。

しかし、これが「漢字嫌い」を生み出す元凶です。一度書けば覚えた(気になっている)子どもにとって、5個も10個も同じ漢字を書かされるのは苦痛でしかありません。投げやりに乱暴に書くこの練習、効果はあがりません。

英単語を覚えることを考えてみてください。

例えば「patriotism」という単語があります。これを何度もノートに書いて覚えるのは無駄ですよね。それよりこの単語を使った例文でも3つほど書いたほうがはるかに頭に残ります。

「I have a strong sense of patriotism.

「The national anthem stirs up the patriotic sentiments of the citizens.」

(こんな単語、大学入試以来使ったことがありませんね)

もっとも英単語の場合は、「音」で覚えるという手があるので、漢字とは違いますが。

 

子どもが間違えた漢字があれば、それを使った短文作成を3文書かせましょう。記述練習にもなって一石二鳥です。

 

漢字の成り立ち

漢字のような「表意文字」は、成り立ちから入ると面白いですよね。

漢字の成り立ちといえば、白川静博士です。

福井県では、白川文字学を小学校の漢字教育に取り入れて成果を上げたのだそうです。

この本は福井県教育委員会編ということで、おもしろそうだと購入したのですが。

結論からいうと、「そんな時間はない!」

たかが漢字の学習に、いちいち語源から入っている余裕など中学受験生にはありません。これは時間に余裕のある小学校向けの学習法でした。

まあ、大人の読み物としてみると面白いです。