
語彙力を身に着ける方法として、「最安」の方法を紹介します。
用意するのはこの本です。

「1026字の正しい書き方」
私は770円で買いました。
これ以外には、受験研究社や小学館からも出版されています。
探せば他にも同じような書籍は多数見つかりますね。
例えばSAPIXでは「SAPI×漢(サピかん)」というタイトルで出版しています。基本的に私はSAPIXの出す書籍は信頼しています。(特に社会科のものは昔私が手掛けたので)
この「サピかん」は、漢字の成り立ちと注意点に例文が出ているので親切です。また版型も大きく字も読みやすいですね。ただ、今回ご紹介する学習法には使えません。また今回は「最安」にこだわりたいので、これに1540円出すよりは、素直に旺文社のものを770円で買うことにしましょう。
1026字というのは、文科省が学習指導要領で定めた小学校で習う漢字です。
1年:80字
2年:160字
3年:200字
4年:202字
5年:193字
6年:191字
こういう配分になっています。ただ、中学受験生の場合は、5年までに1026字すべてをマスターするくらいでないといけません。
ちなみに、中学校で習うのが1110字で、1026字と合わせて2136文字が常用漢字ということになります。
理科・社会ではすでに中学入試で要求される知識水準は高校入試レベル(場合によってはそれ以上)になってしまいましたが、幸いなことに漢字については1026文字の範囲にとどまっています。
今回は、漢字を学ぶ目的ではなく、「語彙力」を身につける目的でこの本を使います。
「1026字」の使い方は簡単です。
漢字のところにある「熟語」を利用するのです。
例えば「策」のところには以下の熟語があげられています。
策略・画策・散策・政策・対策・失策・得策・方策・善後策
これらの熟語を使った「短文作成」をします。
ただそれだけです。
(実は「サピかん」が今回使えないのは、単語ではなくて例文が出ているからです)
最初の2語でやってみましょう。
ライバルを追い落とすために、彼は巧妙な策略を巡らせた。
ライバル企業は、こちらの看板商品を模倣しようと画策しているようだ。
非常に似通った意味の「策略」「画策」ですが、こうして短文にしてみると違いが見えてきます。
策略: 相手をだましたり陥れたりするための「具体的な計画・テクニック」そのもの。画策: ある目的(特に良くないこと)を実現するために「あちこち働きかけたり計画したりする行為」のこと。
文法的なことをいえば、「策略」は名詞、「画策」も名詞ですが、一般的には「〜する」を付けて「画策する」とすることで、サ行変格活用(サ変)の動詞として使われます。
しかしこんな細かい文法解釈はしなくても、「画策する」と使うんだな、とわかるだけで十分でしょう。
さらに両方を使ってみます。
反対派のリーダーは密かに革命を画策していたが、その甘い策略はすぐに露呈してしまった。
画策は「裏でコソコソ動く、計画する」というアクションをしめし、策略は 「仕掛け、トラップ、テクニック」という中身を示します。
「〇〇を画策するために、××という策略を用いる」という構成にすると自然な文章になることが見えてきました。
これが短文作成の効果です。
短文作成については、1文で書きましょう。
慣れてくれば「口頭」でもいけるのですが、やはり最初のうちはきちんと書いたほうが効果的です。
その語句を使った短文作成が的確にできるようになれば、その語句は「完全にマスター」した状態といえるでしょう。
だいたい漢字1つについて7個くらいの熟語があげられていますので、7000文以上もの短文作成ができることになります。
これで、小学生で習うべき(つまり中学入試に出る)漢字はすべてマスターするとともに、熟語までマスターすることができるのです。
語彙というのは、覚えただけでは意味がありません。実際に使ってみることで初めて身につくものなのです。
この短文作成による語彙力UPのやり方について本を書いています。
合わせてお読みください。

