
先日(4月16日)のニュースでみかけました。
全国の小中高で、「スマホ依存の子がいる」と答えた割合が46%だったのです。
スマホ依存の中身
最初は、「46%は少ないなあ」と思いました。どの学校にもスマホ依存の生徒などたくさんいるはずだからです。
しかしニュースを丁寧に読むと、この調査は「全国保険医団体連合会」によるもので、養護教諭からの解答だったのです。
「スマホ・ネット依存(SNSやゲーム含む)で、学校生活に支障を来している(遅刻・欠席・居眠り・学業に身が入らないなど)とみられる児童・生徒はいますか」
これが質問項目でした。さらに「把握していない」という学校が30%あることから、実態はもっと進んでいると思われます。「いない」とした学校が21%あるのがむしろ不自然に感じます。
さらに恐ろしい報告が続きます。
◆6年生の児童がゲームができないことを理由に自宅で暴れ、ゲームをやるために近所のビジネスホテルに宿泊した(千葉の小学校)
◆スマホゲームの課金がやめられず親のクレジットカードを勝手に使い、歯止めがきかなくなる(千葉の中学校)
◆小学5年の女児がスマホでYouTubeやTikTokを見続け、寝不足のため学校を欠席、遅刻しがち。母がスマホを取り上げると暴言・暴力をふるう(東京の小学校)
◆不登校の生徒が交流サイト(SNS)で通話し続け、その友達と薬の過剰摂取(オーバードーズ)や飲酒をするようになった(東京の中学校)
なかには親がスマホを取り上げると包丁を持って暴れたケースまであるのだとか。
これを読んでどう思われますか?
私には「一部の特殊な事情」だとは思えないのです。
報告によると、明らかな視力低下、斜視が増加し、生徒の3分の1が眼科での検査が必要な状態だともありました。これらがすべてスマホのせいかどうかはわからない、などというつもりはありません。少なくとも睡眠不足は明らかでしょう。
みなさんも気づかれていると思います。
電車内で、ほとんどの乗客がスマホに見入っていることに。電車内はよいのですが、歩きスマホも実に多いですね。私もちょっとした散歩ですらスマホを持つのが習慣化していますが、少なくともポケットの中にいるだけです。
歩きながらスマホを見続けなければならない事情というのが私には想像できません。そもそも危ないと思うのですが。調べてみると、踏切内でスマホを見ていて電車にはねられて亡くなった事例がいくつもありました。スマホを見ながら遮断器の隙間からそのまま線路内に侵入したケースや、遮断器の内側を外側と勘違いして立ち止まっていたケースなどです。恐ろしすぎます。
低年齢化するスマホ保有
生徒の親との会話です。
「〇〇中学進学おめでとうございます。入学式はすみましたか?」
「ええ、おかげさまで」
「お子さんは中学準備を始めたでしょうか?」
「いいえ。春休みは毎日遊び狂っていました」
「そ、そうですか」
(本当は春休みは中学準備で英語と数学の先取りをしなくてはならないのになあ)
「うちの娘は小学校では男子に人気があったようで。LINEで誘い合って男子と出かけてました」
人気があるのはよいことですね。小学校時代の友達と遊ぶのもよいことです。とくに私立中学に進学してしまうと、「地縁」が切れてしまうので、SNSはありがたいですね。
しかし、私が気になったのはそこではありません。小学校にスマホを持参し、友達とSNSでつながっていた、という点です。
私は、小学生にスマホは不要だと考えています。塾に行く場合は非常時連絡用に必要かもしれませんが、それでも友達とSNSでつながる必要はないでしょう。
これは私の考え方が旧弊すぎるのか?
そこで確認してみました。

これは、「NTTドコモ モバイル社会研究所」の公表しているデータからグラフ化しました。
中学生になるとスマホ保有率が85%に跳ね上がるのはわかります。部活の連絡もLINEで行うのが普通のようですから、生活必需品なのでしょう。もっとも私の知人の高校の先生は、自分の子供には中学生(公立)時代にはスマホは持たせませんでした。「家から歩いて行ける中学校なのだから、緊急連絡の必要は無い。クラスメイトには毎日学校で会うのだからSNSも不要。そもそもスマホは中学生にトラブルしかもたらさない」ということでした。見識が高いですね。
しかし、私が驚いたのは、小学校5年生で5割の子が、そして2年生で2割の子がスマホを保有しているという現実です。

男女別のこのデータは興味深いですね。明らかに女子のほうが早くからスマホを保有しています。これは、女子のほうが「危険」だから早くからスマホを持たせるというセキュリティ上の理由なのかもしれませんが、おそらくは違うでしょうね。女子のほうが早くからスマホを持ちたがり親にねだっているという図式なのでしょう。

明らかにスマホを持つ年齢が下がってきています。
小学生のスマホ保有年齢が下がるような社会的事象がこの5年間にあったとは思えません。そもそもスマホは親が買い与えないかぎり小学生(中高生も)は所有できないのです。
つまり、親が子供にスマホを与える年齢が下がっているということです。
これは親の意識が変化したことを反映しています。
親のスマホ依存
iPhoneが日本に上陸したのは2008年です。
それ以前にも、NTTドコモの「iモード」サービスが1999年に始まっています。2000年になると携帯電話各社が出そろい、携帯電話でメールをやり取りする文化?がすっかり定着しました。携帯電話のテンキーで文字を高速入力している高校生をよくみかけましたね、そういえば。
現在10歳の子供をもつ親がちょうどそのころ高校生でした。
なるほど。何か腑に落ちた気がします。
その当時から、親が「携帯依存症」だったのですから(おそらく今はスマホ依存症)、子供に早くからスマホを持たせることに何の違和感も無い、むしろそれが当たり前の世代なのでしょう。
何歳から必要なのか
スマホが便利で生活必需品なのは当たり前です。いくら私とてそこに異を唱える気はありません。
☆連絡手段
☆カメラ
☆決済手段
★調べる手段
★エンタメ・・・ゲーム・動画・音楽
スマホはこれらの機能が凝縮しています。もとは携帯電話ですから、連絡手段として優れているのは当然として、カメラ機能もたいしたものです。私もここ数年は、海外にもカメラを持参しなくなりました。デジタル一眼レフを持ち歩かなくても、一通りの写真がとれますので、荷物を少なくするのにとても有効です。また、決済手段としても必要ですね。最近は何かの申請手段としても、スマホが必要です。
しかし、現在中高生を蝕んでいるのは、そこではないのでしょう。
スマホを何歳から持たせてもよいのかについては、私はこう考えています。
☑食事中は手にしない
☑夜自室には持ち込まない
☑親につねにオープンにする
☑1日1時間以上は使わない
☑学校のルールに従える
☑歩きスマホはしない
☑夜(10時以降)は友人に連絡しない
☑不特定多数への配信はしない
☑誹謗中傷に使わない
☑デマを拡散しない
☑見知らぬ人とつながらない
これらを自分で守れる年齢が、スマホを持ってもよい年齢です。
それが守れないのなら、何歳になってもスマホを持つ資格は無いと思っています。
ちなみに冒頭で紹介した、中学進学前の春休みに遊んでいた子ですが、その後聞くところによると、中学入学後1週間で授業中にスマホをいじっていて取り上げられたそうです。『学校内ではスマホの電源は切ってしまっておくこと』 この基本ルールすら守れませんでした。
こちらでも同様の内容を書きました。
さらにPCについてもこちらで触れています。