
今回は厳しいお話になります。
補欠繰り上げ合格についてです。
なぜ繰り上げ合格を出すのか?
簡単です。
最初に発表した合格者では、募集定員が満たなかったからです。
つまり、予想を超えた辞退者が出てしまったのです。
だから繰上合格を出すのですね。
しかし、この繰り上げ合格についても、学校によって状況はことなります。
(1)予想外の辞退者が出た
たとえば200名が募集定員の学校があったとしましょう。40名×5クラス編成を予定しています。
しかし、もちろん合格者数は200名ではありません。例えば300名出すのです。
この学校では、例年100名ほどが辞退します。それをあてこんで、300名の合格者を出すのです。しかし、なぜか今年は、320名も辞退者が出てしまいました。このままでは180名しか進学者がいません。そこで慌てて、20名の欠員補充として、繰上合格者を出すのです。
いわゆる「歩留まり」を読み誤ったのか、それともライバル校が合格者を多く出したのでそちらに流れてしまったのか。
学校だって未来を読み切れませんので、ある意味仕方がない「繰上」です。
(2)進学者数が読めない
複数回入試、午後入試を何回も実施する学校は多いですね。というより、1回だけの入試である学校は、ほとんどありません。開成・麻布・武蔵・駒東・慶應普通部・早稲田実業・桜蔭・女子学院・雙葉・慶應中等部などといった人気校だけですね。人気校である渋谷幕張・渋谷渋谷・豊島岡・海城・聖光といった学校ですら、複数回入試を行うのです。学校によっては5回以上も試験を実施します。
これでは、いったい合格者のどれくらいが実際に進学してくれるのか、読み切ることはほぼ無理でしょう。
そうなると、全ての入試が終わり、手続き期間も終了したタイミングで、繰り上げ合格を出すしかないのです。もちろん当初からそれを予定しています。いわば計画的な繰上です。
(3)見栄をはる
実際のところはどうだかわかりませんが、私はそう考えています。とくに1回目の入試で、合格者を絞る学校があるのです。募集定員の何倍もの合格者を発表するのが恥ずかしい、そう考えているとしか思えません。ひどいときには、合格発表当日の夜から補欠繰り上げの電話がかかってくるのです。「それなら最初から合格を出せよ!」と強く思います。受験生の心情を無視したやり方は許せませんね。
繰上合格のやり方
これは2種類です。あらかじめ「補欠者」として発表する場合と、正規合格者しか発表しない場合です。
どちらも罪作りですが、前者のほうが嫌ですね。だって期待させるじゃないですか。期待させておいて、結局繰り上がらない。これが最悪です。
また、補欠番号を発表する学校もあります。
「〇〇中学は今年は何人繰り上がりますか?」
毎年聞かれますが、答えようがありません。たとえ補欠番号が1番だったとしても、繰り上がる保証などないのです。
繰上を待たないで
繰上を待ってはいけません。
精神衛生上よくありません。
そもそも繰上制度は、あくまでも学校都合なのです。
一旦不合格として地獄の底に突き落としておきながら、あとから「入れてあげてもいいですよ」という電話がかかってくる。あまりにも受験生の心を無視した非道なやり方だと思います。
そんな学校の思惑に振り回されてはいけません。
補欠になっていたとしても、それは不合格とイコールです。何も期待しないでください。
不合格は不合格。繰上合格の電話などかかってはこない。
そう思って過ごすのが良いのです。
それでもし電話がかかってきたら、その時に改めて考えればいいのです。
とくに、ネット情報を必死で漁るのはやめましょう。
この時期になると、
「〇〇中学は今年は何人くらい繰り上がりそうですか?」
「△△中学が繰り上がった方はいますか?」
といった質問がネットに飛び交っています。
藁にもすがりたいお気持ちはわかりますが、少なくともネットでする質問ではないですね。せめてお通いの塾の先生に聞いてください。しかし、まともな塾なら答えることはないはずです。
「ああ、〇〇中学は例年20名は繰り上がりますね。きっと繰り上がりますよ」
そんな塾もあるのが同じ教師としては悲しいですね。
こちらにも詳しく書いています。ぜひご覧ください。