
ご存知のように、ネットニュース等の情報は、「良く見ている」情報に関連したものが流れてきます。私のところには、受験や教育に関する情報が流れてくるのです。
たぶんみなさんも同じ状況でしょう。
そこには、専門家の私としては首を傾げてしまうような情報がたくさんあります。最近は、「中学受験に否定的」な情報が目立つようになりました。
いったいどういうことなのか考察します。
ネガティブ情報の例
「ママ、もう無理」
いきなり刺激的ですね。たった7文字で内容が推測できてしまいます。
記事を読むと、案の定、中学受験で過酷な勉強を強いられている子どもの悲鳴、といった内容でした。深夜2時まで勉強を強制されたとかそういったものです。
これ、明らかに「フィクション」だと思います。しかも、こうした情報の王道ともいうべき、「A氏が話を聞いたBさんが塾で知り合ったCさんの話」という、確認のとりようもない3次情報です。
だいぶ昔の話ですが、中高生の間で、「某ハンバーガーチェーン店では猫の肉をハンバーガーに使っている」という偽情報が拡散したことがありました。けっこう有名なデマなので、ご存知の方もいると思います。「私の兄の友人の友人がアルバイトをしていたところ、裏のゴミの中に〇〇があるのを見てしまった。そうしたら店長が多額な口止め料をくれた」とかそういった内容だったかな。ちょっと考えれば、いや考えなくてもわかる悪質なデマです。SNSも無い時代に拡散したのですから、こうしたデマの拡散力は凄まじいですね。こうした情報は、決して当事者からの1次情報でないところに特徴があります。
同様に有名なデマ事件としては、1973年の豊川信金の取り付け騒ぎがありました。
女子高生が友人をからかった話が町中に拡散し、取り付け騒ぎのパニックに発展したという事件です。
これについては多くの研究・分析がありますが、石油危機後の世相や狭い地域社会といった条件が重なったとされています。
さて、中学入試を取り巻く環境も、デマが発生・拡散しやすいといえるでしょう。
自分が直接確認した1次情報しか信じない。
とても大切なことだと思います。
「中学受験は、本来の子どもの大切な時期を奪う(からダメ)」
これも何度も出てくる「要注意」情報です。だいたいは、中学受験と無縁な「専門家」から流されます。
「友達と遊んだり家族と旅行に行ったり、そうした時間を奪うことになる」のだそうです。そんな「言わずもがな」のことをあえて言う理由っていったい何なのでしょうか。
「ネガティブ情報」が流れる理由
これは簡単です。
ただの「アクセス数稼ぎ」です。
目的は、正しい情報を広げることでも、教育論を述べることでもありません。なるべく多くのアクセス数を稼ぐ、ただそれだけが目的です。
そのためには、二つのターゲットに「刺さりそうな」内容にします。
◆中学受験予定の親
6年生の受験学年にとって、残り3週間(東京・神奈川)のこの時期は、あらゆる情報にナーバスになっています。だから思わずクリックして読んでしまうのでしょう。また、受験直前でないとしても、中学受験勉強は過酷な試練です。子どもに過度な負荷をかけているのではないか、親のエゴではないのかという不安が常につきまとうのです。だから、思わずこうした情報を読んでしまうのでしょう。
◆中学受験しない親
中学受験をしない家庭にとって、中学受験にまつわるあれこれは、「嘘!」と目を丸くするようなものが多いのかもしれません。「他人の不幸は蜜の味」ですからね。思わず興味本位で見てしまうのでしょう。
また、中学受験家庭を羨む(妬む?)気持ちがあればなおさら、そうしたネガティブ情報は見たくなるものなのは仕方がありません。
目的が「アクセス数稼ぎ」ですから、より耳目を集めるようなタイトル・内容になるのは道理ですね。
そんなものには目を向けないことを強く推奨します。
親が子どもの幸せを願って選んだ道です。それが最も正しい道なのですから。