
このたび私は、一部の記事の有料化に踏み切ることにしました。
今回はそれについての私の考えをお話ししたいと思います。
直接のきっかけ
一部の記事を有料化することにした最大の理由は書籍の出版にあります。
過去に何冊か、ブログから派生した書籍を出版しました。
この3冊です。
今までブログに書いてきた内容をベースにしましたが、だいぶ整理し、加筆修正をしたため、ブログに書いてきた内容から生き残った部分は半分程度でしょうか。
私のブログも、毎日1本ずつ書いているため、すでに800本近くになりました。せっかく良い内容(と私は確信しています)を記事にしても、情報は散逸し埋没していきます。そこでこうした書籍にまとめなおすことにしたのです。
しかし、ここに矛盾が生じてしまいました。
半分程度の重複とはいえ、過去に無料で公開していた記事をベースとした書籍として有料販売することに対する矛盾です。
それに対する自分なりの解答は、まとめて整理することで価値を向上させる種類の書籍であればよい、というものでした。
仮に私のブログを最初期から読んでくださっている方がいたとしても、この書籍はきっと価値ある1冊になるはずです。
さて、先日私は、「ロジカルライティング」のタイトルで書籍を上梓しました。
私が主催している「Logical Writing School」の授業の再現を試みた書籍です。
すでに2年前から、このブログでもときおり同タイトルの記事を何本か書いてきました。ロジカルライティングの方法論や記述の実践的な指導内容について書いた記事です。たんに読み流すだけでも、社会情勢やリテラシーが身につく記事になっています。
これらに大幅に加筆修正し、書籍化することにしたのです。
そして、そこにも同様の矛盾が生じます。
無料で公表された記事が、書籍になると有料化することによる矛盾です。
記事1本1本の独立性が高いため、まとめて書籍化することにより、読みやすく読み返しやすくなるメリットは生まれていますが、それだけでは矛盾は解消しません。大幅に加筆修正し、元の記事よりも情報量を相当向上させましたが、まだまだ不十分です。
そこで思い切って、過去に公表した記事のほうを有料化することにしたのです。
もちろん、有料記事化するにあたっては、内容を精査し、記事の品質と量の向上を図りました。
書籍には入れなかった情報を盛り込んだものもありますし、書籍と全く同じ内容とならないように留意しました。
有料記事のほうを1本ずつ購入して読んでいただいてもよいですし、それを10本分まとめた書籍を購入していただいてもお得になるようにするつもりです。もちろん両方購入いただいても損にはならないと思います。
正当な対価
授業というのは形の見えないサービスです。それに対する対価というものがはっきりと見えづらいという抜本的な問題を抱えています。
しかし、私も現在の授業スタイルとクオリティに到達するまでには、多くの年月をかけ多くの努力をはらっています。経験という目には見えない価値もそこには反映しています。その私が行う授業ですから、経験1年目の学生アルバイトと同等のクオリティのはずがありません。当然それなりの対価が発生することは仕方がないのです。
例えば、こんな例をあげてみます。
私がピアノを習っている師匠は、某音大を主席で卒業された実力の方で、時折ステージに立つこともあるプロフェッショナルです。そもそもその方の弾くラヴェルを聴いた瞬間、「この方に一生ついていこう」と私は決意しました。天からミューズが舞い降りてくる瞬間を確かに見たのです。決意は立派ですがその後行動がともなっていないことが問題です。師匠、ちゃんと練習しますから。
家族ぐるみで親交も深まりました。拙宅にも食事にお招きしたこともあります。リビングには私の愛用するピアノ(DIAPASONのグランドです。個人的には渋いチョイスだと思っています)が置かれています。当然、師匠にも一曲くらい弾いてもらいたいところですね。しかし私は決してお願いはしません。下世話な言い方をすれば、それで飯を食っている人にタダで頼むのは失礼だと心得ているからです。
もし弾いていただくのなら、レッスン料か演奏料が発生します。プロに依頼するというのはそういうことです。
しかし、残念ながら、受験指導のプロというものは、世間的な認知はまだまだのようですね。知人のホームパーティーに招かれた際にも、「ちょうどよかった。うちの子、来年受験なんだけど社会科が苦手なのよ。ちょっと見てもらえないかしら?」と言われ、別室で1時間以上指導する羽目になりました。もちろん授業料を頂戴するわけにはいきませんが、私としては気楽にローストビーフで赤ワインを楽しみたかったです。
また、知人から学習相談や志望校の相談をお受けすることも多々あります。それとて、1時間ではとてもすみませんが、相談料をいただくことはできません。
私のブログ記事をくまなく読んでくださっている知人からこう指摘を受けたのです。
「この内容、無料で公開しちゃっていいの?」
公開してはまずい内容ということではなく、無料でいいのか? という指摘でした。
たしかに、そういわれてあらためて読み返してみると、有料化に耐えうる記事がかなりあることにあらためて気づきました。とくに、学習に直結した「参考書」的な記事はそうですね。
そこで、思い切って一部の記事の有料化に踏み切った、とそういうわけなのです。
あらゆる情報が無料でネットで簡単に手に入るこの時代に、あえて料金を支払ってまで情報を手に入れたい人がどれくらいいるのかはわかりません。
私としては、支払っていただいた金額以上の価値を提供することに努力するしかありません。
記事の料金は、150円に設定しました。
おにぎり一個分、ジュース一本分くらいのつもりです。
おにぎりに負けないよう頑張ります。
有料化した記事は、現在この11本です。少しずつ増やしていく予定です。



