
生徒に質問されたのです。
「なんだか沖縄で、少女が何とかって事件から30周年で大会が開かれたってニュースでやってたんですけど、それってどういうことですか?」
ああ、もう30年たつのですね。
事件
1995年9月4日の出来事でした。
事件の詳細についてはご存知でしょう。小6の少女が、街で買い物中に米兵4人に拉致され、暴行されたという忌まわしい事件です。
実行犯4人のうち、一人は、少女があまりに幼かったため手を出さなかったそうですが、3人は有罪となりました。
彼らが黒人だったため、犯人の家族が、「人種差別だ」と訴えたことも覚えています。たしか7年程度の刑に服しましたが、「不名誉除隊」にはならず、軍人年金も支給されたはずです。
さて、私が授業で扱うのは以下の3点です。
◆日米安全保障条約の内容
◆日米地位協定の問題
◆沖縄で米軍基地がもたらす問題
このあたりは中学入試でも頻出項目ですね。とくに、米軍基地の存在がどのような悪影響をもたらすのかについては、整理して理解しておく必要があります。
・土地を収用されていることによる産業への悪影響
・米兵の犯罪・・・とくに若い女性が被害者となるケースが多発
・騒音
・危険性・・・米軍機墜落など
・平和的生存権が侵害される
ここでは、米軍基地の必要性や存在の意義については扱いません。それは高度に政治的な課題だからです。もう少し国際情勢について知ってからですね。
しかし、沖縄に基地が偏在することは考える必要がある重要課題です。
米軍基地の7割が沖縄に置かれていて、沖縄本島の15%を占めるという異常な状況は、数字についても入試で問われるのです。
また、近年は、普天間基地移転問題、辺野古岬の場所を問う問題などもよく見かけます。
生徒の知識不足
あまり小学生に教えたくない事件ですが、教えねばならない事件です。同年代の少女が被害者となったという最悪の事件でしたから。
もちろん、その後も同様の事件が多発してニュースになっていることはご存知の通りです。
「君たちと同年代の小6の女の子が、米兵に拉致されて暴行されたという忌まわしい事件だったんだ」
事件についてはこれくらいしか話せません。あとは察してもらいます。
しかし、残念なことに、一部の生徒(けっこう多数の生徒)は、ぽかんとした顔をしているのです。「暴行」の内容が想像つかないのです。
「先生、暴行って、何されたの?」
「だから、乱暴されたんだ」
「乱暴?」
「女性が男性にされる最悪の犯罪といえば想像つくだろ?」
それでもなお、まったくわからずに、隣の子に、「ねえ、どういうこと?」と聞いている子が何人もいるのですね。
私もこれ以上は説明しません。
私の仕事の範囲を逸脱するからです。
でも、この子たちには罪はありませんね。
学校でも何も教えられていないのです。
御家庭でも何も教えていないのです。
教えられなければ、子どもたちが自然にこうした知識を得ることはありません。
昔なら、周囲に大人達がそれなりにいて、何となく情報が得られる環境にありました。
しかし、現在の子どもたちの生活環境には、そうした不特定多数の年上の存在はありません。小学校と家庭と塾、これだけが彼らの狭い社会なのです。
実は、途上国の人口爆発や、先進国の少子化、あるいは中国の一人っ子政策の失敗等について説明しても、「理解できない」生徒が必ずいます。
赤ちゃんは、何となく自然に授かるもの、そうした「メルヘン」な理解で止まっているのですね。
低学年のうちはそれでもよいのですが、さすがに小6ともなるとそれでは困ります。
「先生、一人っ子政策っていっても、子どもの人数なんて制限できないよ。だって自然に産まれてくるものでしょ?」
「先生、フランスでは婚外子の割合が6割だっていうけど、結婚しなければ子どもはできないじゃない。そんなのおかしいよ」
ああ、まったくもう。
そこから説明しなくではならないのか?
もちろん、説明はしません。
それは塾の仕事ではありませんので。
「家でお母さんに聞いておきなさい」
としか答えません。
御家庭の役割
せめて、これくらいはご家庭できちんと教えておいてください。
・子どもが出来る生物的メカニズム
・子孫を残すために備わった本能
・そこから派生する問題
人間も生物である以上、子孫を残して種族が繁栄することが最重要だった。
しかし、人間は他の生物とは異なり、妊娠・出産から子どもが一人だちできるまでの期間が最低でも10年は必要と異常に長い。
そのため、親が最低でも10年間は子育てに携わる必要があり、その役割は母親が担うことになる。
なぜなら、妊娠期間中を含めて、女性が「獲物を獲りに行く」ことは難しいからだ。
さらに、獲物を取ってくる仕事は、筋力が優れる男性の方が適している。
そこで、女としては、獲物を獲ってくる能力に秀でた男を求める本能が生じる。
その方が、自分と子どもが生き残る可能性が高くなるからだ。
その方が、やがて生まれる男が、同じ能力を持つ可能性が高いからだ。
男としても、丈夫な子どもをたくさん産む女を求める本能が生じる。
その方が、自分の子孫が増える可能性が高いからだ。
その方が、やがて生まれる女が、同じ性質を持つ可能性が高いからだ。
そうでないと、種族が存続・繁栄することはできない。
さらに、10年にわたって、男が獲物を女&子どものところに運び続けることが必須となる。
そのために、女は男を惹きつけ続ける必要があった。
また、そのことを制度化するところに、結婚制度が生まれることとなった。
このくらいは、基本知識として御家庭できちんとご指導いただきたい。
お願いします。