
「国語」は微妙な教科です。
中学受験の国語は難しいのです。扱われる文章も問題も、小学生というよりは中学生レベルです。そして、対策もまた難しい。
やってもすぐに成果が出ない科目ですし、やらなくてもすぐに得点は下がりません。
しかも取り組むのには時間もかかるし、問題を解いても答え合わせが難しいのです。
多くの受験生は算数から取り組みます。「算数が最重要!」と塾から誤った指導を受けている場合も多いですし、なにより取り組みやすいですから。成果が目に見える教科はやりやすいのですね。そして理科社会は、暗記科目です。(正しくは、暗記科目だと思われています)所定の時間をかければ知識量が目に見える形で増えます。これでだいたいタイムオーバーでしょう。
漢字や語句をちょこちょことやるだけ。あとは日本語だし、何とかなるっしょ。
はい、何ともなりません。そうした学習態度のつけが今回ってきたのです。
そして残り5か月を切った今の中学受験直前期になって、小6の「国語 読解力対策」や「中学受験 国語 記述 対策」に頭を悩ませているご家庭は多いのです。
「国語って今さら伸びるのかな…?」と思われがちですが、実は “解答の精度”を磨くことだけでも国語の得点は直前期に安定させられます。
この記事では、直前期に取り組みたい「小6国語 読解力対策」を中心に、選択肢対策・記述トレーニング・語彙強化・過去問 解き直しのコツをまとめています。
- なぜ「国語の過去問の解き直し」が直前期に重要なのか
- 直前期にやるべき読解力対策5選
- NG勉強法:直前期に避けたい方法とは
- 保護者ができるサポート(記述・解き直しフォロー)
- 合格家庭の体験談(実例)
- まとめ:直前期「国語の読解を伸ばす効果的な対策」のポイント
なぜ「国語の過去問の解き直し」が直前期に重要なのか
国語は「日頃の積み重ね」が前提ですが、直前期でも差がつく科目です。なぜなら多くの受験生が国語の学習から逃げているからです。
「これ以上勉強してもどうせ得点はあがらないから、その分の時間を算数(理科・社会)に回そう!」
人と同じ行動をとっても勝つことはできません。ライバルとは違った行動をとるほうが賢い行動パターンです。
ライバルたちが国語の学習を放り投げた今だからこそ、国語の学習に力をいれるべきなのです。
とくに注目したいのは、「解き直し」によるケアレスミス減少・記述の質アップ・答案構成の安定化です。
過去問の解き直しをすることで、文章構造理解・時間配分・ミスパターンの自覚が促され、本番の読解力がしっかり安定します
算数・国語・理科の過去問については、1回だけ解くことを推奨しています。しかし、国語の記述問題に関してのみ、もう一度の解き直しは有効です。
1.最初に解く
2.答え合わせをし、模範解答を読み込む
3.もう一度、自分の言葉で書き直してみる。
その際には、「模範解答を見てもいいけれど、真似したと思われないような表現で」と声掛けすると有効です。記述の模範解答は、あくまでも「解答例」にすぎません。同じ内容を違う表現で書こうとすることで、出題者の意図に深く迫ることと、語彙力向上が見込めるのです。
直前期にやるべき読解力対策5選
① 過去問の記述問題を「型」で解く練習(中学受験 での国語記述対策)
本当は、こうした「型」の指導は、国語の指導としては最も忌むべきやり方です。本質的な国語力とは言えませんので。しかし、残り5か月を切った今の段階では、緊急避難として「型」は取得しておいても損はないでしょう。
1.まずキーワードを見つける
記述解答の採点は、「キーワード採点」が行われます。必要な要素がどれくらい盛り込まれているのかをチェックされるのです。いくらなめらかな文章を書いても、必要な項目が抜けていては得点できません。「この問題は何を書かせようとしているのか?」を徹底的に考え、キーワードを見つけてください。それを盛り込むだけで、必ず得点できますので。
2.本文から根拠を抜き出す
次に、本文の中から、根拠になる部分を探しましょう。これは物語文でも説明文でも同じです。本文中に、必ず解答に使えそうな部分があるのです。それをまとめながら引用するのです。
3.自分の言葉
最後の決め手は、「自分の言葉」を盛り込むことです。ありきたりでいいのです。自分なりに考えた言葉を1つでいいから盛り込むようにしましょう。
② 選択肢対策は「消去法」が有効
長文化・複雑化が進む中学受験の国語ですが、選択肢問題は「余計な誤答を消す訓練」が効果的です。
本文にない・極端すぎる表現・主語とズレがある選択肢から2つ外すのが今すぐ使える技!ですね。
さらに注意したいのが、作問者がしかける「ひっかけ」を見抜くことです。
5択の問題だとして、明らかにおかしな選択肢が3つあるはずです。まずこれを除外します。とくに断定的な物言いをしているものは「ひっかけ」の可能性大ですね。
そうして残った2つの選択肢。どちらももっともらしく、迷います。どちらかが正解で、もう一つが、作問者が受験生をひっかけるためにつくった選択肢なのです。
だいたいが、「内容はあってはいるが、今ここで聞かれている内容ではない」ものがひっかけですね。また、「世間的に常識だけど、今この文章中にはそう書かれていない」というものもよく見かけます。
③ 毎日少しずつ漢字・語彙強化
「漢字・語彙が足りない」が読解力の伸び悩みで上位に入る原因です。
毎朝5分、音読しながら漢字を書く習慣をつけるだけで効果あり。接続語・感情表現を意識すれば読解精度も上がります
とくに語彙力向上に有効なのが、「短文作成」メソッドです。
その熟語や慣用表現を使った短文を作ってみましょう。それによって語彙の知識が「使える知識」となって頭の引き出しに整理されるのです。
④ 本文で「根拠探し」習慣をつける
答えは必ず本文にあるのが鉄則ですね。そして本文を読むときには、接続語(だから・しかし・つまり)や指示語(これ・そのため)に線を引きながら読む癖をつけましょう。本文根拠の視認性を高める訓練にもなります。
※やたらに線を引かないこと!
たまにいるのです。ほぼすべての行に線を引いている子が。おそらくは、「大切な部分に線を引きながら読みなさい!」という指導をうけているのでしょうね。これは意味がありませんね。本当に大切なところだけに線を引くようにしてください。
⑤ 時間配分の感覚を磨く(国語で大切な時間配分の対策)
国語で焦ってしまう要因に「時間切れ」があります。他教科と異なり、時間が余るということはまずありません。そもそも問題文が長いのです。ちょっとしっかり読んでいると、たちまち解く時間がなくなります。素早く的確に問題文を読む習慣が大切です。そのためには、過去問演習で「時間感覚」を身に付けましょう。
1.ざっと斜め読みで大意をつかむ
2.問いを解くのに必要な部分だけを丁寧に読む
邪道ですが、有効な作戦です。このやり方だと、文章全体にからむ記述は苦戦しますが、大半の問いを効率良く解くことができるからです。
NG勉強法:直前期に避けたい方法とは
・新しい問題集に手を出す
・答えだけ覚えて終わる(丸暗記)・・・何回も解く弊害
・間違えた記述を放置、親が添削しない
・今さら読書をする
もう今からやるべき勉強は、過去問演習しかありません。そこで出てきた文章・問題を利用して解答の精度を高めていくのです。
保護者ができるサポート(記述・解き直しフォロー)
・記述解答を一緒に確認し、文末や字の丁寧さを声がけ
・丸つけは正誤と「なぜ間違えたか」の原因分析も
・漢字・語彙の問題は親がテストする
親の些細な気づきが直前期の得点安定の助けになります。とくに、常識と思われる語彙がなかったり意味を取り違えていたり、子ども特有の弱点は、親が語彙力チェックなどをつきあうことで見つけることができるのです。
合格家庭の体験談(実例)
ケース:最難関校合格・男子
とにかく国語が苦手な男子でした。幼いころから本を読むのが大嫌い。それを放置していた家庭も問題なのですが、大好きな算数ばかりやっていた結果、国語が大きく足を引っ張るようになって、入試が近づいてきたのです。
そこで、緊急避難の学習法を実践しました。
まず、漢字・語彙・文法といった知識問題は徹底的に反復トレーニングをさせました。国語で唯一安定した得点が見込める部分だからです。ここで点を落とす余裕などありません。
次に、読解問題は、3つの力を育てることに注力しました。
◆記号選択・・・国語の入試問題から、記号選択問題ばかりを徹底的にやらせます。もう記述力を育てる余裕がないのです。記号だけでもパーフェクトに解けるようにするのが目的です。
◆抜き出し・・・どの学校でも抜き出しが出題されます。この問題は、文章から抜き出す部分を探すのに、意外に時間を食うのです。とくに、傍線や空欄となっているところの近くに答がある抜き出しは解きやすいのですが、遠く離れた段落からの抜き出しは時間がかかります。もう思い切って、そうした「遠い」抜き出しは捨てることにしました。傍線部・空欄の前後20行から離れた抜き出しは後回しにします。そのかわり、近くにある抜き出しだけは必ず得点できるようにしていきました。
◆記述・・・これについては、「作問者が何を書いてほしくてこの記述問題を出題したのか」を推理することに徹底的に時間を注ぎました。そのために利用したのが、過去問です。もう書く時間も惜しいので、文章を読んだ後、親が質問して子どもがそれに言葉で答える形で「仮想記述」トレーニングを繰り返したのです。「仮想記述」ですから、曖昧な言い回しや主語抜け、文法の誤りなどは指摘します。それでも書くよりもはるかに速く解けますので、その分たくさんんの問題に触れることができるのです。
以上3点を、毎朝父親がつきあって徹底的にトレーニングしました。
1月に入ると、やっと実際に手を動かして記述させます。これも目標は、「点がとれる記述」です。つまり、「頭がよさそうに見せかける」ことに注力しました。
文字のきれいさ(丁寧さ)にも気を遣いました。乱雑に書きなぐった答案は、いかにも頭が悪そう=点をあげたくない、という教師の心理を考えます。下手でもいいので丁寧に書くことは大切です。
邪道です。しかし有効なやり方でした。
まとめ:直前期「国語の読解を伸ばす効果的な対策」のポイント
記述対策・・・ 解答の型(キーワード+根拠+自分の言葉)を定着
語彙強化 毎朝の漢字・語彙と文法のトレーニング、さらに短文作成
根拠探し 本文の接続語・指示語に線を引く習慣づけ
時間配分 過去問を時間を測って本番形式で練習
保護者支援 丸つけで精度アップ。
※字を丁寧に それだけで「頭がよさそう」に見える
直前期は焦りの多い時期ですが、国語は他の受験生が粗い得点力なだけに、まだまだ得点を伸ばせる余地があるのです。
親子で最後まで丁寧に取り組んでいきましょう。