中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

頭の良い子の筆箱の中身

 私は、常日頃から、「筆箱の中はシンプルに」と生徒に指導しています。授業・勉強で必要なのは、エンピツ数本orシャープペンシル、赤ペン、消しゴム、定規、これくらいだからです。

 しかし、こう言っては何ですが、勉強のできない生徒に限って大きな筆箱をパンパンに膨らませているのですね。

 その中には、使いもしないカラフルな色ペンや蛍光ペンなどがつまっています。

 それでも、それを鞄の中にしまっていてとり出さないのならよいのですが、筆箱ですからそうもいきません。邪魔で気の散る存在感を机上で放っているのです。それを床に落としでもしたら目も当てられませんね。授業時間の貴重な3分が失われていくのです。

 

※もちろん、カラフルなペンを駆使して参考書と見まごうばかりのノートを作り上げている生徒も知っています。ただし、そうした生徒の大半は、ノートを作り上げることに注力し、教師の話を聞いていないのです。過去に、ほんの数名だけ、授業を聞きながら手早く「参考書風ノート」を作り上げるテクニックを持っていた生徒がいましたが、これは例外でしょう。

 

 先日、卒業生が顔を出したので、彼女の筆箱を見せてもらいました。最難関中高に進学した生徒で、おそらく来年は最難関大学に進学が確信できるほどの優秀な生徒です。

塾の夏期講習の帰りとのことでした。

小さな筆箱(百均で購入したそう)に、左から順に、0.5㎜のシャープペンシル、0.7㎜のシャープペンシル、3色ボールペン、蛍光ペン、消しゴム、シャープペンシルの芯、定規、小さな付箋、これらが入っていました。

0.7㎜のシャープペンシルは、私が以前から強く推奨している芯のサイズです。0.9㎜では小学校高学年ともなると少々太すぎます。かといって、0.5㎜のものは、ちょっと斜めに筆圧を掛けるとすぐに折れます。そのたびにペンを持ち換えてカチカチしている生徒をたくさん見てきました。やがて芯が折れない書き方が自然に身についてきます。ペンをなるべく垂直に立てて筆圧をかけずに書くのですね。細くて見づらい薄い字を、しかも変な持ち方で書く癖がついていくのです。

 どうやらこの生徒は、私の指導を覚えていたようで、今でも0.7㎜を愛用してくれているそうです。替え芯は0.5㎜のものだけで間に合うのは、0.7㎜は芯がめったに折れないので、家で補充するだけで十分だからなのですね。

また、0.5㎜の芯の濃さのチョイスも適切です。世間で一番売れているのはHBだと思いますが、少し硬く薄いのです。しっかりと濃い字で答案・ノートを書くのなら、これくらいの濃さが適切です。

 どうでしょうか。実に実用的な筆箱の中身だと思いませんか? そこには「可愛い」要素も「ファンシー」な要素も皆無です。これを見ただけでは、持ち主が男子か女子かも区別がつきませんね。

 しかし、勉強に向き合う筆箱は、こうでなくては、と思わせる筆箱です。

 

 別に筆箱をシンプルにしたから頭が良くなるのでも成績が上がるわけでもありません。

 しかし、使いもしない文房具が詰め込まれた筆箱を使っていると、確実に「マイナス」です。勉強への集中力がほんのわずかでも削がれる事態は避けなくてはなりません。

 

 一度、お子さんの筆箱の中身をチェックすることをお勧めします。