
夏休み直前となりました。
すでに家族旅行の計画を立てられた方も多いと思います。
今回は、「中学入試に家族旅行は効果的か?」というテーマで書いてみます。
奈良・京都への旅行
すでに、お子さんの歴史の学習のために、奈良・京都への旅行計画を立てた方は、以下の記事を読まないでください。
小学4・5年生のお子さんがいます。
来年はおそらく夏休みの家族旅行は無理でしょう。今年はどこに行こうかな?
・沖縄
・北海道
・奈良・京都
・平泉
さあ、みなさんならどこにしますか?
「やっぱり、歴史もこれから勉強するのだから、奈良・京都に行っておこう」
「奈良・京都は去年行ったから、今年は平泉かな?」
ついこう考えがちですが、残念ながらそれは意味がありません。
歴史の指導をしているときに、生徒に聞いてみることがあります。「金閣は見た?」「中尊寺金色堂に行った?」
そこで手があがる生徒は、別に歴史が得意な生徒ということもありません。両者に相関関係は無いですね。
そもそも、古いお寺や神社、子どもにとって楽しいのでしょうか?
例えば、フランスのベルサイユ宮殿に行くことを考えてみます。予備知識ゼロの小学生が行けば、「うわあ、大きな宮殿」で終わりです。それ以外にどんな感想を抱けばいいのでしょう?
ルイ14世の栄華の時代、フランス革命、ベルサイユ条約、こうした歴史を学んだ後に行かなければ、ベルサイユ宮殿に行く意味は無いですね。
例えば京都の清水寺。京都に旅行して立ち寄らない人はいない名所ですね。しかし、この寺がどんな由来で創建されたのかを知らなければ、境内にある「北天の雄 阿弖流為母禮之碑」という石碑を見ても、感慨は何もわかないでしょう。この石碑、1994年に置かれたそうです。
例えばイギリスのコッツウォルズにあるグロスター大聖堂。カトリックとイギリス国教会の関わりについて知らなければ、「あ、ハリーポッターで出てきた廊下だ」で終わりです。それではあまりにもったいないと思います。ヘンリー8世によって修道院から無理やり国教会大聖堂にされたのですね。そういえば、ミュージカル「シックス」も、ヘンリー8世にまつわる歴史を知らなければ全く楽しめません。

ところで、ここはお勧めです。ロンドン市内からは車で2時間半かかるため、空いているのです。しかし、足を延ばす価値は十分にあると思います。大聖堂の中を隅々までじっくりと堪能できます。
奈良・京都は見どころの宝庫です。何度行っても何回見てもワクワクします。
しかし、ワクワクするためには、歴史を知らないと意味がありません。
小学生が塾で歴史を学ぶのは、小学5年生の後半あたりでしょうか。文科省のカリキュラムなら小学6年生になってからです。そうして歴史を学んだ後でないと、見に行っても意味はないのです。
さすがに小6の夏休みに旅行する余裕はありません。
そこで、奈良・京都を「歴史旅」するのなら、中1以降がお勧めとなるのです。
無理に教育目的を作る必要はない
せっかくの家族旅行ですから、シンプルに楽しむだけでいいと思います。
沖縄に行くのだったら、ひめゆりの塔に行く必要はありませんので、ビーチで、プールで楽しみましょう。沖縄の海は、ひざくらいの深さでも熱帯魚が群れています。それを見ているだけでも楽しめると思います。
ひめゆりの塔に行くのは、沖縄戦の悲惨な歴史を学んだ後にしてください。心にずしりと重いしこりが残ると思います。
もしどうしても京都に行くのなら、太秦の映画村でいいと思います。あそこは子どもが楽しめますし、ロケを撮影している現場に行き会うこともありますね。そうだ、映画村に行く前に、「侍タイムスリッパ―」でも見ていくことをお勧めします。映画村が2倍楽しめます。
さすがに映画村だけでは、とお考えなら、金閣・銀閣はスルーしたとしても、宇治に足を延ばすのはよいですね。混雑した京都市内からくらべると空いていますし、宇治川ぞいの散歩も素敵です。平等院鳳凰堂も派手で見ごたえがありますし、川向こうの宇治上神社は、日本最古の神社本殿建築で世界遺産なのに人があまり訪れないという穴場スポットです。


宇治の老舗のお茶屋さんで宇治茶などいただくと、もう京都気分が盛り上がります。
小学生ですから、これくらいのスタンスでの旅行で十分だと思います。