中学生になって数学が始まっています。
中学1年生前期(1学期)中間試験の結果はどうでしたか?
順調ならそれでいいのです。
でも、もし思わしくなかったら。
夏までの、そして夏休みの学習が数学を得意にする最大のチャンスです。
数学を得意にすると世界が広がります。
数学苦手コースへの過程
最初に嫌な話をしましょう。数学が苦手になる道筋についてです。
(1)公立中学校の場合
正直に言わせていただくと、公立中学1年で出てくる数学は、非常に簡単です。ここでつまずく理由はたった2つです。
◆真面目に授業を受けていなかった
◆家庭学習をしていなかった
小学生気分は捨てましょう。中学生にとって「遊び」に使える時間は、定期試験直後の数日だけです。定期試験直前3週間前は当然として、それ以外の日々も、毎日復習がありますので、正直言って友達と遊びに行く時間も、家でごろごろ動画を見る時間もありません。せいぜい夜の30分、動画やアニメを見るくらいかな。
①正負の数と絶対値
算数ではなかった「マイナスの数」が出てきます。しかし怯えるほどの難易度ではありません。数直線上で理解すれば済む話です。
②正負の数の加減
数直線上で右に行ったり左に行ったりするだけですので、足し算と引き算は簡単ですね。
③正負の数の乗除
さあ、ここからです。マイナスの数とマイナスの数を掛けるとプラスになる。意味がわかりません。ここで躓く生徒が多いと思います。
④正負の数の四則混合算
ただの計算です。しかも扱う数も簡単なものばかり。ここは正負の数の計算ルールを徹底的に反復するだけです。
おそらくは、ここまでが中間テストの範囲だったと思います。
これに分数が絡む問題もやりましたね。
この段階では、概念の理解よりもひたすらトレーニングをすることを推奨します。まあ概念の理解といったところで、そんなに難しくはないのですが、それよりもまずは素早く正確に計算できることを優先しましょう。
⑤文字式
いよいよx・yの登場です。といったところで、小学生は□や〇と置き換えていたものをアルファベットにするだけですのでたいしたことはありません。
⑥方程式
方程式と聞くと身構えますが、ここで出てくる方程式は簡単です。
文字式の変形の基本ルールを練習するだけです。
どう考えても、これくらいの内容に躓くのはおかしいですね。おそらくは学校の授業を真面目に受けていなかったか、あるいは家庭学習できちんと復習をしてこなかったか、その両方か、そんなところでしょう。
学校の教科書と対応したワーク・問題集を3周してください。それだけです。
(2)中高一貫校の場合
私立で採用の多い体系数学を例にします。
・体系数学1 代数編・・・文字式~1次関数
・体系数学1 幾何編・・・平面図形・空間図形
これを中1でやるくらいのスピードだと思います。
学校によってはもう少し早いペースですね。
〇正負の数
〇文字式・・・多項式の計算、単項式の乗法・除法、御侍史気の利用
〇方程式・・・一次方程式、連立方程式
〇不等式・・・不等式の成立と利用、連立不等式
〇一次関数・・・比例・反比例とグラフ、一次関数とグラフ、一次関数と方程式
〇平面図形の基礎
〇図形の移動
〇面積と長さ
〇立体図形
〇空間における平面と直線
〇立体の表面積と体積
〇平行線と角
〇多角形の内角と外角
〇三角形の合同
〇証明
〇各種三角形
〇平行四辺形
〇平行線と面積
〇三角形の辺と角
中1と中2の内容に一部数Ⅰの範囲が混ざっています。
公立中学校の倍速かそれ以上だと思ってください。
ぼんやりしているとたちまち置いていかれます。
今の段階で数学が解けなかった理由は以下の3つです。
◆授業の進度が速く、すぐに置いていかれる
◆家庭学習時間が不足
◆授業が理解できなかった
さすがに中学受験をしているので、家で勉強をしていないとは思いません。きちんと授業も受けていたはずです。それでも数学ができなかったということは、授業が理解できず、ペースについていけなかった、そういうことなのです。
それを何とかする努力も不足していました。
小学生受験塾気分は捨てましょう。塾は懇切丁寧にわかるまで何度も指導してくれましたね。中学校は違います。ついてこれない生徒は置いていくのです。
今後の対策
一度こうして置いていかれると自力でのリカバリーは難しいですね。
しかし、だからといって塾に行くのはやめましょう。
個々の学校に合わせたカリキュラムで指導してくれる塾はありませんので。
まず第一にやるべきは、学校の先生に相談に行くことです。もちろん本人が。
今後の勉強法について、納得いくまで何度でも相談に行きましょう。
学校の先生は、学習相談に来た生徒を歓迎します。教師の本能です。
きっと、やるべき問題やテキストについて懇切丁寧に教えてくれることでしょう。
体系数学については、書店で「パーフェクトガイド」という本が売られています。例題の解説まで丁寧に書かれています。これを何度も何度も学習するのが一番おすすめです。