前回に続き、SAPIXの偏差値表を見ています。今回は女子校を見てみましょう。
2/10の学校
東京・神奈川の高校受験解禁日の2/10の学校です。
62 慶應女子(63)
60 早実 (58)
53 ICU
52 広尾学園① (57)
50 中大杉並
49 中大附 (48)
45 山手学院(39) 明治学院①
44 法政大(46) 桐光学園①(37)
41 成蹊(42) 朋優学院①(AG) 国学院①
40 日本女子大附(36)
38 淑徳巣鴨Ⅰ(アルティメット) 錦城①
37 日大A(39) 朋優学院①(SG) 東洋①
36 十文字Ⅰ(30) 日大三(30) 日大櫻丘A 専修大附 芝浦工大
35 日大一(31) 東京電機大(36)
34~30 日大鶴ケ丘A 八王子①(31) 富士見丘①(グローバル) 郁文館①(30)
横に赤字で入れたのは、中学受験偏差値です。
偏差値55以上の学校
前述した慶應女子と早実に加え、57青山学院、55明大明治、59筑附、57学芸、55お茶女子大附、あとは県立横浜翠嵐が55、県立千葉が55、それから1月校ですが62の渋谷幕張、55の市川、61の早大本庄となります。
国公立大学あるいは医学部進学をねらっている女子の受験できる学校がほとんどありません。 女子の高校受験では、慶應女子か早実がトップの子が受ける学校となるのでしょうか。
どうやら男子以上に高校受験の世界は厳しそうです。
国公立・医学部を狙う層は、おそらく中学受験に流れているのでしょう。あとは早慶附属かGMARCH附属か、そのあたりを狙うのだと思います。さらに都立・県立高校でなるべく上位校をめざす、そうなると思います。私立はほぼ全て3科目ですが、都県立は5科目入試です。両方できる子はいいのですが、そうでないと、どちらかの進路を絞っていくことになります。
また、大学附属以外の中高一貫私学で高校募集をしている上位校はありません。2022年に最後の砦だった豊島岡が高校募集を停止し、あと残っているのは千葉・埼玉の学校と、広尾学園くらいです。どうしても大学附属に流れるしかないのでしょう。
女子は中学受験をまず考えよう
実は私は、中学受験はべつにしなくてもかまわないと考えていたのです。人生のいずれかの段階で必ず勉強はしなくてはなりません。それを小学生からスタートさせるのか、中学生からスタートさせるのかの違いだと思っていました。
近所の公立中学の生徒達を見ると、幼さが目立ちますが、実に楽しそうに一緒に下校しています。また、近所の神社の縁日にいくと、やはり地元の中学生たちが一緒に楽しんでいるのを見かけます。また、近くのショッピングモールで日曜日に初々しいデートをしている姿も見かけますね。なんともほほえましくていいではないですか。こうした人間関係が続くのも、地元ならではの利点です。なんといっても学校に歩いて通えるのが最高です。放課後の時間をたっぷりと使えますね。
しかし、こうして偏差値表を眺めていると、中学受験の利点が際立ちます。高校受験の偏差値表を見ていても、生徒にお勧めしたい学校があまりに少ないのです。
やはり、女子の場合はとくに中学受験を前提にするべきだというのが私の結論です。