いろいろなご相談を受ける中で、違和感を感じることが多かったのでその話を書きます。
子どもの個性は様々です。
学校にきちんと通える子もいれば、通えない子もいます。
授業に集中できる子もいれば、できない子もいます。
処理スピードの速い子もいれば遅い子もいます。
興味のあることだけにしか集中できない子も多いですね。
わが子のことを一番良く理解しているのは親ですから。
親としては、「そんなうちの子に合う学校はどこかしら?」と考えるのは当たり前ですね。むしろ最も重要かもしれません。
ただし、そこに注意が必要です。
学校は「集団指導体制」です。
教室に40人の生徒がいます。教師は一人です。
この40人の生徒全員の個性を尊重した指導など不可能です。
学年には300人の生徒がいます。
全てのご家庭が満足する指導をすることも不可能なのです。
したがって、進学した生徒のほうが、学校に合わせなくてはなりません。
当たり前のことだと思います。
例えば、校則が厳しい学校だとします。
制服のスカート丈も決められています(今時少数派だと思いますが。違うのかな?)。
「私はもっと短くして可愛く着こなしたい!」
なるほど。それでは、最初からそういう学校を選びましょう。制服が無い学校もあります。和服・着ぐるみ・ドレス以外は何でもあり、と言う学校もあります。これは女子学院に進学した生徒から聞きました。たぶん先生のジョークでしょう。ただし恋の学校は服装は完全に自由です。
学校内でのスマホが禁止されている学校があります(多分大多数)。使用を見つかってスマホを取り上げられました。
「今時スマホの使用は当たり前なのに!」
なるほど。それならそういう学校を選びましょう。
宿題がほとんどなく、自由放任の学校があります。
「もっときちんと宿題を出してほしい」
なるほど。そういう学校はたくさんありますので、最初からそちらに進学しましょう。
保護者への情報開示に不熱心で、わが子の学校における様子がよくつかめない学校があります。
「もっと保護者会や面談を頻繁にしてほしい!」
なるほど。そういう学校はたくさんありますので、そちらに進学すればよかっただけですね。
学校はサービス業ではありません。
進学した生徒は、学校の方針に自らを合わせることを要求されるのです。
そこを勘違いしてはいけません。
したがって、学校を選ぶというのは、「教育理念・方針に共感」し、「全て学校の指示に従う」ことを当然と考え、「学校のやり方に大きな疑念を抱かない」くらいに学校が好きになることが大切だと思います。