中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中高生】遊びといえば、ディズニーランドとカラオケだけでいいのか?

今回は、「昭和の価値観」と言われてしまいそうな内容です。

最近の中高生の遊び方についてです。

どこで遊んでいる?

 

卒業生が遊びにくると、私立中高生のライフスタイルについていろいろリサーチすることにしています。

リアルな学校生活を知り、後続の受験生の参考にするためです。

また、頑張って受験して進学した学校生活をエンジョイできているのかどうかも気になりますので。

そこで、休日や放課後に友達とどんなところに遊びに行くのか聞いてみました。

 

女子と男子では異なるものの、どちらも断トツで多いのはこの2か所です。

 

◆ディズニーシー・ランド

◆カラオケBOX

 

試験休みや創立記念日、あるいは2月第一週の入学試験休みを狙って、仲の良い友達同士や、クラブ活動の仲間全員でディズニーシー・ランドに行くことが多いそうです。

「せっかく平日休めるならディズニーに行かないともったいない」

「2月に1週間も休めるのは私立の特権だから」

「試験休みにディズニー言ったら、同級生に大勢会った」

そんなことを話ししてくれました。

なかには、中学生の女子数名で、ディズニーのホテルに宿泊して遊びに行った子もいましたね。

だいたいの子は、開門から閉門まで丸一日遊ぶそうです。ただ、何人かは、親との約束で7時くらいにはディズニーを後にするといっていたのが救いです。

 

はっきり言って、私はディズニーランドが嫌いです。

ビジネスとしては凄いと思いますが、それに乗せられる気はしません。

私がそういうと、皆、『信じられない!』 という顔で見るのでめったに口外しません。

自分が嫌いなら行かなければいいだけの話なのですが、教え子の中高生たちがディズニーばかり行くのも、正直どうなんだろう、と思っています。

まず、中高生のお小遣いで行ける金額なのか、という問題です。

私立中高生はお小遣い制でない子も多いようですが、だいたい月5000円前後というところでしょう。それに対して、ディズニーにかかる費用は、交通費抜きで2万~3万円程度とききました。あきらかに中高生に簡単に出せる金額ではありません。

お年玉をとっておいてそこで使う・親に特別に出してもらう、そういうことのようですね。

私は、中高生の遊びに使う金額については、「その金額が出せるのか」ではなく、「その金額が中高生にふさわしい出費なのか」が大切だと思っています。

それが教育です。

私の基準では、ディズニーの金額は、中高生にふさわしい出費には思えません。

大人になって振り返ったとき。

中高の友達と遊んだ思い出はディズニーばかり。

残っている友達との写真は変な鼠耳のついた写真ばかり。

そうなるのでしょう。

 

カラオケBOXについては、彼らの日常的な遊び場所の一つのようですね。

まあ、歌を歌うことは楽しいですし、「能動的」な遊び方ではあるので良いと思います。

ただ、毎回カラオケというのも芸がないですね。

聞くところによると、学校が早く終わる日には、塾が始まるまでの時間をカラオケBOXで潰すんだとか。勉強のため、と言い訳していましたね。スタバで長時間席を独占するよりはよいのかもしれません。

 

その他に、名前のあがった遊び場所を列挙します。

◆ショッピングモール

 これは、学校の近くにショッピングモールがある場合と、家が同じ方面の子と行く場合がありました。例えば、田園都市線沿線に自分も友達も住んでいる場合、「南町田グランベリーパーク」で映画とショッピングを楽しむ、といったことでしょう。

 

◆遊園地・テーマパーク

 よみうりランド・サンリオピューロランド・キッザニアの名前があがりました。キッザニアは小学生までじゃないの? そう聞くと、小学生のときに貯まったポイントを消費するために15歳になって行った、とのことでしたね。

 その他にも、ラウンドワン・スポッチャ、ダイバーシティ東京、東京ジョイポリス(お台場)、八景島シーパラダイス といったあたりに行ったとのこと。ラウンドワンはそれなりに人気のようですが、他の施設は1回行っただけ、ということでした。

◆映画館

 これは今も昔も遊びの定番です。

 どんな映画を見るのか聞いてみましたが、お気に入りのアニメの映画版であったり、話題作であったりと多様です。一人の子は、「ウィキッド」を最近みてとても良かったそうです。劇団四季のミュージカルも見ていて、映画も感動したとか。私も見るよう強力に薦められました。

 

繁華街では?

 

これは、学校の立地で変わります。

渋谷・新宿・池袋あたりが定番ですが、基本的には真面目な子たちですので、映画を見て、ご飯を食べて、ロフトで小物を見る、といった行動様式でした。

池袋のアニメイトも人気です。

 

良いと思った遊び方

 

何人かの休日の遊び方を聞いていて、個人的に「これはいい!」と思ったものを紹介します。

 

◆美術館

 いまどきの中高生でも、美術館に行く子がいてくれるのが嬉しいです。

何が良かったのか聞いてみると、「動き出す浮世絵展」がとても面白かったそうです。浮世絵の世界を立体映像化したものだそうで、私も行きたくなりました。残念ながら3月で終了しています。

 あとは国立西洋美術館や東京都美術館、近代美術館等にも足を運ぶ子がいました。

親の影響なんでしょうね。

◆コンサート・ミュージカル

 ミュージカルの舞台やクラシックのコンサートに行っている子が何人もいます。どうやら文化庁の肝入りで、中高生は格安で行けるチケットがとれるのだとか。チケットは親にとってもらい、興味のある友達と見にいったと言っていました。

 こうした本物に触れることは素晴らしいですね。

◆箱根湯本

 友達数人と、ロマンスカーで箱根湯本の日帰り温泉に行ったのだそうです。新宿から1時間半で行けますしね。帰りはかまぼこを親にお土産に買って帰ったといっていました。じゃっかん年寄りじみてはいますが、それを中高生が楽しんでいる姿がほほえましく思えます。

◆鎌倉

 鎌倉は家族で行ったことがあるはずですが、友達数人と行くのが楽しいのだそうです。着物をレンタルして、食べ歩きしながら神社仏閣で写真を撮ってきたそうです。完全に写真が目的でしょうね。でも、その写真、絶対良い思い出になりますね。

◆川越

 また渋い所をチョイスしましたね。「小江戸」川越は、実は食べ歩きしながら散策すると楽しいところですから。

 

中高生の遊び方として、やはり「能動的」な遊びをしてほしいと思います。また、どうせ行くなら、教養も高めてほしいとも思いますね。

 

教え子たちは、小学校時代にきちんと学んで私立中高に進学した子たちですし、同級生もまた同様です。それなりに自制のある遊び方のようで、少し安心しました。