中学受験に向けて、小学1・2年生でやっておくべきことをまとめました。
塾はまだ早い
「中学受験」というと、すぐに塾を探す方が多いですが、ちょっと待ってください。
別に中学受験=塾、ではありませんので。
このあたりについては拙著に詳しく書きました。
たしかに塾は便利です。
親が苦労して教材を探さなくても用意されていますので。
しかし、いくつかの塾の低学年のカリキュラムや教材を見ても、さほど「特別」なものはありませんね。これくらいなら家で親が教えるべき内容です。
もし書店で教材を探すのが大変なら、通信教育の教材を利用するのもありなのですが、これには注意が必要です。大手通信教育会社の、とらのマスコットがいるような教材は、「幼稚」すぎて、中学受験に向けた勉強にはならないからです。
また、タブレットもどきを使わせるような通信教育にもご注意ください。これも幼稚すぎます。
1・2年生のときにやるべきことは、以下の3点にしぼられるのです。
学習を習慣化する
おそらくこれが最重要です。
◆毎日家庭学習することを当たり前にする
小学1・2年生の集中力などたかがしれています。しかし、だからこそ「習慣化」することが大事なのです。
集中して勉強に取り組むというよりは、やるのが当たり前だからやる、毎日のことだからやる、そうした状況にしたいのですね。
まるで食事のあとは歯磨きが当たりまであるように勉強しましょう。
その際に有効なのは、ドリル系の問題集です。
国語・漢字・計算、こうしたものを、毎日30分取り組むことを第一優先としましょう。
小学校の先取り学習をすすめる
幼稚園のときに、すでに1年生くらいの内容は終わっています。そこで、1・2年生の2年間で、最低でも3年生の学習内容までは終わらせましょう。
教科書・市販のワークブック・ドリルを活用するとよいですね。
※「非認知能力」に注意
昨今教育界隈でよく聞かれるワードです。
なぜか専門家でない方ほど多く口にしている印象です。
ここでは「中学受験」の下準備としての教育を考えていますので、「非認知能力」については無視したいと思います。
会話&読書量を増やす
大人との会話が、子どもにとっての最良の学習です。
子どもの目線に降りずに、大人としての会話を心掛けましょう。
また、読書についても、いわゆる「感動的なお話」「子どもの感性を育むお話」にこだわる必要はありません。それより、きちんとした日本語が使われている本を選んでください。
実際に見せることは重要か?
この時期に、積極的に旅行に行く方も多いですね。
やがて日本地理で学ぶようなところ、歴史の学習で出てくるような所に連れていこうということでしょう。
・金閣・銀閣・清水寺・龍安寺
・唐招提寺・東大寺・法隆寺
・三内丸山遺跡・吉野ケ里遺跡
・大山古墳・石舞台古墳・箸墓古墳
・厳島神社・比叡山延暦寺・高野山金剛峰寺
・輪中・三角州・扇状地
どこも大切なところです。ぜひ一度は足を運ぶべきところばかりです。
ただし、順番が逆なのです。
学習した後でなければ、行っても意味はありません。
「なんだか古いお寺ばかり見せられた」だけとなるからです。
博物館や資料館も同様です。
予備知識がなければ、興味もわかず、記憶にも残らないものなのです。
もちろん家族旅行の楽しみとして行くのは多いに結構です。
しかし、「受験に役立つから連れて行こう」というのは無駄というものでしょう。