中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中学受験】志望校確定のタイミングとプロセス

志望校を、いつまでにどのよう確定していくのか。

今回はここを整理します。

 

最終確定は6年生の12月

 

逆に考えていきましょう。

最終確定というのは、実際に受験する学校の願書を準備し、出願するという意味です。

例えば2025年入試の開成中の出願時期はこうなっています。

出願情報入力・入学検定料支払い

2024年12月20日(金)12:00~2025年1月22日(水) 23:59

 

桜蔭中はこうです。

情報入力・支払期間 : 令和6年 12月21日(土)12:00(正午)~令和7年1月16日(木)23:59

出  願  期  間  : 令和7年  1月10日(金)12:00(正午)~令和7年1月16日(木)23:59 

 

渋谷渋谷はこうなっています。

出願期間:2025年1月10日(金)10:00~2025年1月28日(火)14:59まで
本校ホームページからインターネット出願サイトにアクセスし、上記期間内に入力と受験料の納入を完了してください。

 

学校によって違いはありますね。

複数回入試を実施し、積極的に受験生を集めようとしている学校ほど入試間際の出願が可能になっている場合が多く、2月1日一回しか入試がない学校ほど出願が早くから始まるようです。

 

出願については、何も出願期間の初日に出願する意味はありません。

今はほとんどの学校でWEB出願システム(mirai-compass)を使っていますので、受験番号の発番もランダムになっている学校がほとんどです。

かといって締切間際に出願する意味もありませんが。

 

12月にはもう模試も終わっています。

おそらく塾の先生との面談も済んだことでしょう。

12月にしっかりと志望校を確定し、もし迷っている学校があったとしても正月の家族会議で最終調整、そういったスケジュールになるでしょう。

 

仮確定は6年生の7月

 

受験学年の6年生としての学習が進んでいます。おそらく新規の知識や解法を学ぶ段階は終了しているでしょう。各塾の模試も、志望校の合格可能性が算出されるようになっています。

このあたりで、志望校の仮確定をします。

おそらく塾の先生の面談も6月前後に実施されると思います。

 

この段階で仮確定しておかないと、過去問演習をする時間がとれないのです。

過去問演習をする最大のチャンスはこの夏休みです。

したがって、午後受験まで含めた全ての受験校を確定する必要はないものの、受験するである学校=進学の意志のある学校を、そろそろ決めなくてはならないのです。

 

第一志望・第二志望をだいたい決めるのは新6年生(5年生)の2月

 受検カレンダーは2月で切り替わります。

小学校ではまだ5年生ですが、2月には「新6年生」としての学習が始まります。

どの塾でも、「これから1年!」というプレッシャーを生徒に与え、真剣な受験カリキュラムの授業となります。

このタイミングで、せめて第一志望と第二志望の学校くらいは決めておかなくてはなりません。

毎年この時期に生徒たちにリサーチしてみると、2割くらいは、自分の第一志望校がわからない生徒がいるものです。

いくら教師が、「目標めざして頑張ろう!」と話したところで、どんよりした目でこちらを見上げているばかりなのです。

目標無き努力は成果をあげません。

ご家庭で、目指すべき「第一志望校」「第二志望校」を決めましょう。

 

進学するつもりの学校情報を集めるのは5年生の秋

 

多くの学校で、学校説明会を実施するのは5月~10月あたりです。

6年生のこの時期は忙しく、学校を廻っている暇など親子ともどもありません。

そこで、5年生の秋に、進学する予定の学校を決めるつもりの学校訪問を行うのです。

両親がまずチェックし、さらにお子さんを連れていく機会も設けましょう。

親が「説明会」に行かなければ話になりませんが、子どもは「文化祭」といったイベントでもかまいません。自分が進学する可能性のある学校を見せておくのが目的です。

 

ということは、もうこの時期には闇雲に手あたり次第に学校説明会に行く段階は終わっているのです。ある程度の学校の目安ができていなくてはいけません。

 

夢を見る学校情報集めは4年生まで

 

4年生までの学校見学・説明会参加については、成績にとらわれなくても大丈夫です。

もちろん、偏差値で40も上の学校については、その夢はかないません。厳しいですがそれが現実です。かといって、あまりにも現実を見過ぎるのもどうかと思います。

 

この時期の偏差値など仮の数値にすぎません。これから入試まで乱高下を繰り返しながら、15も上がる場合もあれば、上がる場合もあります。

 

学校説明会は平日・土曜開催がほとんどです。多くの学校を廻るためには、4年生のうちの初動が肝心です。

 

そうしていろんな学校の説明会に参加するうちに、親の中に学校を判断する物差しのようなものができてくるのです。

世間の噂や偏差値、学校HPからではわからない学校の様子が徐々に見えてきます。

ここが志望校選びのスタートラインとなるのです。

 

子どもを学校に連れていくのは、ある程度志望校が見えてきた後で

 

親はなるべく多くの学校に足を運ぶことがとても大切ですが、お子さんを連れまわす必要はありません。最終的に願書を出す学校が決まった段階で、「僕、その学校一度も見たことないよ」という事態を避けるために連れていけばよいのです。

5年生から6年生の夏前までがそのタイミングだと思います。

 

こちらの記事も参考にしてみてください。

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