中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

合格した! 塾の先生へのお礼はどうする?

今回の話題は、そんなに「大した」話ではありません。

合格後、お世話になった塾・先生へのお礼をどうしたらいいのか、というささやかな話題です。

合格校に差は無い

最初に言わせてください。

たとえ第一志望校に不合格で、進学するのが第4志望の学校だったとしても、

合格は合格です。

そこに何の違いもありません。

我々教師の「おめでとう!」の気持ちに差はありません。

例え、通われた塾の合格者数を公表するHPに名前が載せられていない中学校だったとしても、現場の教師の「おめでとう!」の気持ちに嘘偽りなどないのです。塾の方針がたとえそうした方針だったとしても、現場の教師はそう考えていません。

 

合格の一報だけで十分

教えていた生徒の合格の一報だけが、塾の教師の喜びです。

わざわざ足を運んでお礼にいらっしゃる必要すら実はありません。

それでもどうしても、というのなら、子ども本人が顔を出してくれると、直接本人に「やったな!」と声を掛けることができますので、もうそれだけで十分です。

 

どうしてもお礼を形で表したいのなら

上述したように本来は不要です。

しかし、「そうはいっても、ねえ」と考える方もいるでしょう。

「手ぶらはちょっと」と思う方もいるかもしれません。

そこで、僭越ながら、私の意見を書きます。

 

「消え物のお菓子」

 

これがよいでしょう。

この時期になると、どの塾の職員室にもそうしていただいたお菓子の箱が積まれています。

授業後の空腹時などに、ありがたく頂いているはずです。

そんなに高級なものである必要はありません。塾講師など、口が奢っているはずもないのです。(少なくとも私は。)

甘いものでも、甘くない(煎餅類)ものでも、何でもかまいません。

ただし、お酒は困ります。

職場ではまさか飲めませんし、分けて持って帰るにしても重いので。

 

ただし、これについても、本来は必要ありません。あくまでも、「もしどうしても持っていきたいのなら」という提案にすぎませんので。

 

NG 現金・金券

たまにいらっしゃいます。

現金を包んだり、商品券やビール券等を持っていらっしゃる方が。

 

これは不要です。

 

もちろん塾の先生とて人間ですから、それは頂いたら嬉しいでしょう。

しかし、これから中学生活に入ると、とてもお金がかかります。

吹奏楽部に入る!」とでも言いだされると、トランペット購入に20万円かかります。(よく知りませんが、それくらい?)

 

もう「過去」の人となった塾教師などに遣うより、子どもの未来に投資してください。

中学生になったら必要となるスマホの購入に回すのもよいですね。

 

実は一番嬉しいのは

実は一番嬉しくかつありがたいのは、情報です。

 

◆入試会場の雰囲気、誘導の有無、保護者控え室の様子

◆面接で聞かれた内容

◆周囲の受験生の様子

 

こうした「生」の情報はとても助かります。

また、進学して数か月たったあたりで本人が顔を出してくれるのもよいですね。

 

◆クラブ活動の様子

◆クラスメイトの様子

◆通塾率

◆教科の指導についての具体的な内容

◆校則の実態

◆課題・宿題について

◆学校のおもしろエピソード

◆最初の定期試験の出題

 

こうした「生」の情報が欲しいのです。

 

これらの情報は、翌年以降の受験生に役立ちます。

 

「〇〇中学は、世間では厳しい学校と思われていますが、実はそうでもないという生徒の声もあります。例えば宿題についても・・・・・・」

「△△学園は、放任主義だと言われていますが、実は課題も多く、先生が丁寧に生徒の学習状況を把握していると聞きました」

「◇◇中では、面接のときにこんなことを聞かれたのです」

「〇〇中学の◆◆クラブはこんなことをやっていて人気だと聞いたよ」

 

このような「リアルな学校の様子」について教えていただくことが、一番助かります。

 

 

繰り返しになりますが、本当にお礼の金品は不要なのです。

生徒の笑顔だけで十分です。