今は、ほぼ全ての学校でネット出願となりました。
しかもほとんどの学校でmiraicompassというシステムを使っています。
そのため、受験番号と合否は完全に無関係になりました。
それなのに、まだ聞かれるのです。
「やっぱり、早い番号のほうがいいですよね」
このデマを完全に否定しようと思います。
開成
開成の公式発表によると、今年の出願者数・受験者数・合格者はこのようになっています。
例年通りで大きくは変わりません。ご覧いただいたとおり、毎年100名以上の辞退者がいるのですね。おそらくその大半は筑駒に流れているのでしょう。あとは慶應でしょうか。
また、開成は繰り上げ合格者も多く出します。
さて、この出願者数に対する合格者の割合を計算すると34.9%です。そこで、今年の合格発表掲示から、受験番号と合格者数を手作業で数えてみました。
実際には、出願したが受験しなかった生徒が85人います。しかし「受験番号」でデータを見ていますので、そこは無視しましょう。
出願者に対する合格割合を考えると、50人につき17.5人の合格者がいる計算になります。
それがグラフ中のピンクの横線です。
このようにして見ると、1100番までの合格率は変わらないことがお分かりいただけると思います。もちろんグラフに凸凹はありますが、これは誤差の範囲とみなせます。
また、1201~1250のブロックは、実際には1234番までしか受験番号が発番されていませんので、少ないのは仕方がないとしても、3人しか合格者がいません。
1101番以降は明らかに合格者が少なくなっています。
開成の場合、受験番号はランダムに発番されるとなっています。おそらく1100番まではそうなのでしょう。
しかし、1101番以降については、ランダムではなさそうですね。一旦1100人までの出願者で発番し、それ以降については出願順に発番したことが推測されます。
ここから以下の2つが推測されます。
◆ランダムに発番されるため、受験番号と合否は無関係である
◆駆け込み出願者の合格率は低い
この駆け込み出願者に関しては、もしかして未受験者が多かった可能性もあります。
開成中は、第一志望者が大半の学校です。そこに駆け込み出願するということは、以下のようなケースでしょうか
◆1月校の本命に合格したあとの記念受験
◆灘に合格したので急遽出願してみた
◆急に受験してみたくなった
◆出願を失念していた
どれも可能性は高くはなさそうですが、私に思いつくのはこれくらいです。
女子学院
開成についてはHPで合格発表掲示が公開されていたのでそれを見ましたが、女子学院については合格した教え子が掲示板の写真を送ってくれたのでそれを数えてみました。女子学院もネット発表ですが、それを確認した後、掲示板を見るために出かけたそうです。気持ちはわかりますね。
写真を送ってくれた〇〇さん、ありがとう!
掲示板の前の満面の笑顔を見るだけで、こちらも嬉しくなりました。
こちらも開成と同じ傾向がうかがえます。
550番くらいまでは合格率があまり変わりません。おそらく期日を決めて、そこまでの出願者にランダムで発番しているのでしょう。そしてその後は明らかに合格率が右肩下がりです。
この学校も第一志望とする生徒がほとんどの学校ですので、駆け込み出願者の合格率は高くはないのか、あるいは駆け込み出願者の未受験率が高いのか、その両方なのか、といったことになるのですね。
麻布
もう1校、麻布もHPで合格発表が公開されていたので数えてみました。
同じ傾向ですね。
この学校も第一志望者が大半の学校です。
本来は、駆け込み出願するような学校ではないと思います。
結論
受験番号は合否に無関係である
駆け込み出願者の合格率(or受験率)は低い
これが結論です。
第一志望校に限りませんが、多少の余裕をもって出願しましょう。
そして、受験番号と合否には何の関係もありません。
実は昨年にも全く同じテーマで記事にしています。
こちらではより詳細に検討していますのでごらんください。