中学受験のプロ peterの日記

中学受験について、プロの視点であれこれ語ります。

【中学受験】明日の本番に向けて

 

いよいよ明日、2月1日は入試本番ですね。

もう準備は万端のはずです。今更私ごときのアドバイスは不要でしょう。

そもそも、入試期間中には、ネットのブログや掲示板は見てはいけないと言ったのは私です。

それでも、この記事を開いてしまった人のために、少しだけお話ししたいと思います。

2月2日は激寒!

 天気予報を毎日チェックしています。

「どうか受験当日は晴れて暖かくなりますように」

祈る気持ちで見ていたのですが、どうやら私の願いは届かなかったようです。2月1日は普通なのですが2日以降は最低気温がマイナスの日もあるようで、この冬一番の冷え込みなどと脅すようなニュースを見ます。ちょうど試験会場に向かう時間帯が一番気温が低そうです。そして2日。今私が見ている天気予報では、最低気温が4度、最高気温が5度くらい、「曇り」や「曇りときどき雪か雨」といった予報が出ています。

2日ほど前には、雪が確実かと思われましたが、少しだけほっとしました。

しかし、予断を許しません。寒いことには変わりないですね。

 

この気温だと、万が一雪が降り始めると、溶けません。翌日以降も路面が滑ることが心配されます。

◆ホテルを予約

◆防寒衣料を準備

◆防滑シューズを用意

以前こうしたアドバイスをしました。下の記事に詳しく書きましたので、ぜひお読みください。

peter-lws.hateblo.jp

 

特にみなさんが軽視しがちなのがシューズです。

履き慣れた靴が良いとしても、底がすり減ったスニーカーは雪・氷の前に無力です。

雪や凍結路面に強い、滑りにくい靴があれば、どれだけ歩きやすく、転ぶリスクを軽減できることか。

「栄光坂」などそうでなければ登れません。

ぜひをご用意ください。

※お母さま(お父様)の分のご用意も忘れずに!

 (ヒールのあるブーツで滑った母親が隣の子どもを巻き添えにする現場を目撃したことがあります。)

 

当日の持ち物チェックは親子で

 

午後入試も考えると、5日間で7回くらいは受験する可能性があります。

それぞれの学校で持ち物の指示が微妙に異なります。

ここはぜひ親子で声出し・指さし確認しながらチェックしましょう。

以前指導した生徒は、受験校全ての持ち物をそれぞれ別の薄い布ケースに入れ、表には学校名と試験日を書いた紙を貼り、全て事前にセットしておいたそうです。旅行用の下着等を収容するケースを利用したとか。

それを、毎日袋ごと交換してリュックに入れて試験会場に向かったそうです。

したがって、筆記用具も7セットくらい用意しました。

そこまでするのは極端とは思いますが、確実な方法ですね。

 

親の待機場所を確保

 

学校が、体育館や講堂を保護者の待機場所として用意してくれるのが普通です。

学校によっては、前日から暖房全開にして講堂を暖かくしておいてくれる配慮があるともききますが、普通そこまでは期待できません。

広い待機会場は寒いのが普通です。

どうか親が体調を崩さぬようご注意ください。

 

落ち着いてね! は無意味

みなさん口にしますね。

「落ち着いてね!」

「いつも通りでね!」

気持ちはわかりますが、無理です。

いつも通りに落ち着いていられるわけはないのです。

しかも指示が曖昧すぎます。

もし言うのなら、具体的なアドバイスをしてあげてください。

「試験開始前には3回大きく深呼吸をして」

「字は大きくはっきり書こうね」

「いつも数字の7と1が紛らわしいから、注意するんだよ」

「問題文の『誤っているものを選べ』『正しいものを選べ』には必ず線を引くのを忘れずに」

このように具体的な指示でなければ意味がありません。

ただし、たくさんの指示を言い聞かせたところで無駄です。試験会場に向かうわが子には1つだけ、アドバイスしてあげてください。

 

 

試験、どうだった? はNG

試験会場から出てきたわが子に、思わず聞きますよね。

「試験どうだった? 簡単だった? 難しかった? できた?」

いったいどういう答えを期待しているのですか?

聞かれた子どもだって困ります。

「うん。まあまあかな」(本当は難しかったんだけど、そういうとママが心配するし、かといって簡単だったなんていうと変に期待させちゃうから。)

子どもに不要な気遣いをさせるものではありませんね。

もし言いたいことがあれば、子どものほうから言ってきます。くれぐれも親から聞かないようにしましょう。

 

子どもの「出来た!」は当てにならない

たまにいるのです。

「出来たよ! 受かってるよ、きっと!」

子どものこの言葉を真に受けて、綿密に組み上げた受験戦略を崩す方が。

お子さんの試験の感触だけを頼りに翌日の受験校を変えるようなことは絶対にやめましょう。

「今回のこの学校は、算数は例年より難易度が下がったので受験生平均点は〇〇点くらいに上昇しただろう。だが、国語でまさかの韻文が出題された。たしか7年前にも韻文が出たことがあり、その時の平均点は〇〇点だった。今回は理社は例年通りの出題傾向と難易度だったから、おそらくは国語で差が開いたに違いない。ということは算数が得意な子よりも国語が得意な子に有利と考えられる。おそらく4科目の受験生の平均点は〇〇点、そして合格最低点は〇〇点あたりだろう。僕の4科目のトータルの得点は〇〇点とみこめるので、それならギリギリクリアしていると思われる。そもそもこの学校の受験生の大半は1月のあの学校を受験しているし、今年はあの学校は物凄く難易度が上がって成績が優秀な生徒もずいぶん不合格になっている。そうするとその生徒たちは今日のこのテストを敬遠して別の学校の流れているはずだから、さらに僕には有利となり、僕の順位はだいたい〇〇番以内にはなるだろう。うん、間違いない!」

こんな分析を子どもができるとでも思いますか?

子ども本人の「出来た」「出来なかった」は、ただの漠然とした感想レベルにすぎません。

 

親は笑顔で

親も緊張します。まして、不合格結果を見てしまえば表情は凍ります。

だからこそ、お願いします。

笑顔でいてほしいのです。

もちろん演技で構いません。

最高の演技力を発揮してください。

そのことが、どれだけ子どもの気持ちを静めることか。

緊張や不安や怒りや失望や動揺を全て隠して、笑顔で過ごしましょう。