
※この記事の初出は2024.03.18です。2025.11.09にUPDATEし、有料化しました。
今回は、「里山」についてのロジカルライティング講座の授業を再現します。
登場人物は麻布志望の3人組、タロウ・ワタル・ゲンタ(仮名)です。実際の生徒・授業ではなく、過去の授業を再構成したものです。
柴刈りとは?
私:さて今回は、前回説明できなかった柴刈りの話からはじめようか。
ゲンタ:待ってました!
ワタル:おじいさんが山へしば刈りにいく話だね。もう僕なんか、タロウがおかしなこと言うから、おじいさんがゴルフ場で芝刈り機押してる映像が頭から離れなくて困ってるんだ。
タロウ:だって芝刈りだろ?
ゲンタ:ところで先生なんでへんな木の小枝持ってるの? さては言う事を聞かない生徒をそれで・・・。タロウ、逃げろ!
私:そんなことしません! これは皆に見せようと思ってね。これが柴だ。
一同:柴? それが?
私:そう。おじいさんが山へ取りにいったのは、この小枝なんだよ。
一同:へえ。
私:柴っていうのは山野に生える低い雑木や小枝のことなんだね。
ゲンタ:僕のうち、柴犬飼ってるんだけど、それじゃあ「小枝犬」っていう意味なの?
私:柴犬の語源ははっきりしないんだ。小さいから柴犬、雑木の間を走り回る猟犬だから柴犬、色が茶色で枯れ枝みたいだから柴犬、いろんな説があるね。
一同:ほお。
私:皆でユニゾンやめて。
タロウ:おじいさんは、そんな小枝集めてどうするつもりだったのかな?
私:何だと思う?
ゲンタ:薪だよ。それでご飯とか炊いたんだよ。
私:正解! 昔は今みたいにガスも電気もなかったからね。食事の支度は薪でやったんだ。
タロウ:薪って、木を斧で割ってつくるんじゃないの?
私:もちろんそれもやる。その他に山に入ればいくらでもこうした小枝が拾えるからね。これもたきつけ、つまり火の燃えはじめには使いやすいんだ。それに、お湯を沸かすくらいならこれが一束あれば間に合うからね。
タロウ:なんか大変そうだね。しょっちゅう山に行かないといけないじゃないか。
私:そうだね。ところでこのおじいさんが柴刈りに行った「山」だけど、みんなはどんな「山」を想像する?
ワタル:山っていったら、ほら、富士山とか阿蘇山とか、そういう山だよ。
私:それがちょっと違うんだ。みんなは里山って知ってるかな?
ゲンタ:知ってるよ。村の近くの山だろ。
私:そう。おじいさんが柴刈りに行ったのは、そうした里山なんだよ。里山は、むかしの農村の暮らしに欠かせない存在だったんだ。
【記述テーマ】
~~里山の役割~~
私:では今回のテーマは、里山の役割としよう。里山にはどんな役割があるのか、まとめてみてほしい。
ゲンタ:里山なんて行ったことないからなあ。
ワタル:アニメで見たことがあるくらいだからね。ほら、でっかい狸の化け物が出てくるやつ。それで女の子の姉妹が不思議な体験をするんだ。見たことない?
ゲンタ:なんとなく言いたいことはわかるけど。たぶん狸の化け物じゃないと思う。
タロウ:うん、アニメのファンに謝ったほうがいいと思うよ。
私:あのアニメを見ていたのなら話は早い。昔の里山風景が描かれていたからね。さあ、頑張って考えて書いてごらん。
ワタル:先生、里山ってもうひとつはっきりとわからないんだけど、村の近くの化け物が住んでいる山ってことでいいの?
私:いったん化け物から離れて。そうだな。記述してもらう前にもう少し説明しておこうか。
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