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中学受験させるか、それとも地元の公立中学に進学するか、ここを悩む方も多いのです。
今回はこの「答の出ない問題」を考察します。
※私は骨の髄まで中学受験の世界に染まっているので、どうしても意見が偏っていることはご容赦ください。
地元の公立中学の評判
これについては、「最悪」から「最高」まで、その途中の様々な意見がありますね。ママ友から、「〇〇中はレベルも高いし落ち着いているから、中途半端な私立に無理して進学するよりずっといいよ」などと聞くと、「それなら中受しなくてもいいかも」と思ってしまいます。もちろんその逆の声を聞くと、「絶対中受しなくては!」と思います。
しかし落ち着いて考えてみましょう。
これらの「情報」は、あくまでも一個人の意見です。私立と公立を比較している意見ではないのです。そして、人により学校への印象や受け止め方は千差万別です。
私も、「荒れている」中学校として知られている某公立中学のSNSコミュニティで、「〇〇中最高!」「勉強はできないけれど、みんないいやつばっかりだよ!」などという書き込みを見て目が点になったことがあります。その子たちにとっては良い学校だったということなのでしょう。狭量な判断は慎まねば。
また、公立中学校の先生方は定期的に移動があります。新しい情報でないと信ぴょう性が下がります。
私立中学の評判
こちらについても公立中同様、人により評価は変わりますので、口コミはあてにはなりません。
「私立〇〇中に通っているけど、宿題の量が多すぎて死にそう! 寝る時間もないくらいなの!」とか、「私立〇〇中はとってものんびりしていて、先生の面倒見もいいし同級生も皆仲がよくていいよ!」などという意見を聞きますが、それはあくまでもその生徒の感想ですから。同じ中学校なのに真逆の感想など卒業生からよく聞くのです。
比較できる事実
公立中学と私立中学、客観的に比較できるのは表に現れるデータだけです。
〇施設・設備
〇給食の有無
〇通学時間
〇学校行事
〇生徒数・教師数
〇中学校からの高校進学実績
大学実績は比較できませんし、費用も比較する意味はありません。設備については、税金を使える公立中学のほうが良い場合もあるので、単純比較できませんし、学校行事についても、港区のように、公立中学の修学旅行がシンガポールのところもあるのです。しかも保護者の負担は57000円!です。(区の負担は一人あたり50万円だそうですね)
学校の様子が見えてくるデータとしては、高校進学実績があります。ネットで公開している学校が少ないのですが、直接問い合わせれば概要くらいは教えてもらえるかもしれません。
データを公開している、世田谷区立砧中学校を見てみましょう。過去3年間の進学先一覧をまとめたものが見られます。
筑駒・開成・慶応義塾・早稲田高等学院といった人気校、というより最難関校の名前があります。進学先リストですので、3年間で1名~3名が進学したことになります。さすがですね。また、都立高校では、日比谷や西といった最難関校の名前があります。日比谷高校レベルになると、公立中学校からの進学者数は学校あたりゼロ~2名程度、1名合格者が出れば凄い!という感覚ですので、そうした優秀な生徒も3年間にいたことがわかります。しかしその一方で、定員割れしている私立高校や、無試験で入れるような通信制高校の名前も多くあがっています。また、高校ですらない、いわゆる「サポート校」の名前もありますね。
この中学校は1学年200名程度で、この一覧表にあがっている学校数も200校程度です。毎年の進学実績が同じと仮定すると、毎年、開成・筑駒・早慶付属・GMARCH付属に進学しているのは、およそ1割くらいということになります。さらに上位の都立高校に1割くらい、合わせて2割くらいが、「GMARCH以上レベル」の集団と言ったところになると思われます。その反面、おそらくは3年間ほとんど勉強しなかったであろう生徒が何人もいることが読み取れます。
この「多様性」こそが、公立中学の魅力でもあり弱点でもあると思います。
高校受験を回避するかどうか
単純に考えて、中受するかどうかという迷いは、「高校受験」をするかどうか、という迷いと直結します。
高校受験があるからこそ、中学3年間遊ばずに勉強できる、という考えもあるでしょう。そこで遊んでしまい、進学できる高校の選択肢がほぼなくなったとしても、自業自得というものだという意見です。また、高校受験をしないことで得られる6年間に価値を見出す方も多いでしょう。大学受験には明らかにこちらのほうが有利です。
結局のところ、高校受験をどう評価するか、という点にかかるのだと思います。
そこで、一度、高校受験の入試問題を「親が」解いてみることをお勧めします。まずは都県立高校の問題を解きましょう。幸いにしてネットで公表されています。
そこで、「うん、このレベルの問題を解けるようになる3年間の努力には価値がある」と思えるのなら、高校受験と言う選択肢に意味が生まれます。逆に、「この程度の問題を解けるようになるだけに費やす3年間はもったいない」と思えるのなら、中学受験をすべきでしょう。
ちなみに私の専門教科である社会科に関しては、都立高校の入試問題はあまりに易しすぎて評価できません。私の指導する小6でも合格点がとれるレベルです。中学入試問題のほうがはるかに(一部の学校ですが)高度です。
勉強の意味
中学受験をしない=地元の公立中学進学、そういう決断をしたとして、だからといって小学生時代に勉強をしなくていい理屈にはなりません。
小学校の勉強・宿題だけをやっていればOKという方は、おそらくこの記事を読んでいないでしょう。それ以上に何を学ぶのか、ということが重要です。
中学受験のための勉強は、将来につながる基礎教養を身に着ける勉強として有効です。したがって、中受をする・しない、に関わらず取り組むことには意味ああります。
ただし、英語の学習が不足します。
中受のための4科目の勉強に加えて英語にも力を入れると、中学進学後の勉強に大きく役立ちます。
もしかして、中受をしないほうが勉強は忙しくなるかもしれません。